“何とか生きてます。無事です”

あの時、いろいろな人に送ったメール。
まさか、あんなことが起きるなんてね。

まるで、地震が空気をかき混ぜたように、
大地震のあとには、無情にも雪が降った。
神様はいないのだなぁと、ぼんやりと思ってしまった。

夜の闇はとても深くて、夜通し揺れ続ける中で、
あんなにも、朝が待ち遠しいと思ったことは、
これまでなかった。
とにかく、どうなってしまうのかと不安で、怖くて、
どうしようもなかった。

3月と言えど、まだまだ寒さは厳しくて、
ダウンを2枚重ね着して、毛布にくるまっていたけれど、
それでも足の先から冷えはどんどんやってくる。
気をまぎらわすために、歌を歌いながら、
夜通し部屋を片付けた。

翌日電気が点いて、一人手を叩いて喜んだこと。
ガスの復旧はとても遅くて、1か月後にやっと通ったときには、
お湯の温かさを全身で、しみじみと実感した。

あの日から、もう3年か。

苦しみや、悲しみや、戸惑いを感じつつも、
みんなが一生懸命過ごしてきた時間。
もちろん、悪いことばかりではなく、
人との繋がり、温かさを実感することが出来て、
大変な中でも、大切な贈り物をもらったような気持ちになった。

まだまだ、これから。

あの日経験したこと、思ったことは、決して無駄じゃない。
ひとりひとりの力は小さいかも知れないけれど、
ほんの少し、行動を起こしたら、いつか大きな
結果を生むかもしれない。

だから、コツコツ東北のために。
大好きな、ふるさとのために。

出来ることを続けていこう。



Ayu