テレビで、ルーマニアの村の事をやっていました。

職人さんが、生前の故人の姿を木の板に刻んでいきます。
それに色を付け、とてもカラフルで明るいお墓を作っていました。
海外からの観光客も多く訪れているそうです。

いつかは誰にでも訪れること。
でも、私を含め“死”を出来れば避けたいこと、
見て見ぬ振りをしておきたいこと、と思う人は、
少なくないと思います。
ルーマニアの村では、死ぬことは悲しいことだけれど、
怖くはないのだという意識があるように思えました。

一人のおばあちゃんは、まだ40代のうちに、
自分の葬儀で履く、上等な靴を作ったそうです。
その時の衣装も、棺の中に敷く布も、全部自分で用意していました。

当然ですが、私にはそういう習慣がないもので、
おばあちゃんが自分の最後の日の事を語れば語るほど、
何だかとっても悲しくて、仕方がありませんでした。

誰にでも、平等にやってくる日の事を、きちんと考えないといけないのかな。
終わりがあるからこそ、今生きていることが特別なことだと思う。

明日があるかなんて、誰にも分からない。
毎日が、3月10日だと思って生きていこうと、
あの時に思ったはずなのに、つい実感が薄くなってしまっています。

頑張る、必要はないけれど、楽しんで生きていけたらいいな。
一生懸命働けたらいいな。
誰かのために、自分の力を尽くせたらいいな。



Ayu