作者の中沢啓二さんがお亡くなりになりました。

初めて読んだのは、小学生の頃。
子供にとってはすごく衝撃的で、こんなことが昔あったのかと、
幼心に傷ついた覚えがあります。

そして、その現実を追求すべく、今や戦争の跡地を巡る旅を繰り返す私。
ある意味、とても影響を受けた本でした。

幼い頃に受けた印象が大きければ大きいほど、
その後の自分の人生に深く関わってくるのだと、
身を持って体験しました。

今朝テレビのニュースでも、中沢さんのお亡くなりになったことを、
大きく紹介していました。
その中で、とても印象深かったのが、中沢さんが途中で制作を断念したものがあったこと。

原爆を受けたことを、“放射能がうつる”と、差別されたことが、
それには記されていました。

今の世の中も、変わらないじゃない。
福島で起きたこと。
あの時も、心ない声がたくさん聞こえたじゃない。

今、戦後の大変な時期を生きてきた、ヒロシマ・ナガサキの人たちの
気持ちが、ほんの少し分かった気がします。
戦争で家族を亡くし、住むところもなくし、失意の中で受けた差別。
どんなに辛かったことでしょう。

昔は情報がなかったと言えば、それまでかも知れない。
でも、情報がある今も変わらないんだなぁ。

ヒロシマもナガサキも、そしてフクシマも。
決して繰り返してはならないことだと思う。
そして、ヒロシマやナガサキが戦後ここまで復活したように、
いつか必ずフクシマも元気になると信じたい。

東北人一丸となって頑張りましょう。
私も頑張ります。



Ayu