以前より、ボランティアに強い関心があり、そういう活動をしていたこともありました。
自分に出来ることがあるのならば、誰かの為に、そして社会の為に働きたい。
自分が動くことで、誰かの役に立つのなら幸せ。
ずっと、そんな気持ちを持っていました。
でも、震災以降少しずつ意識が変わってきています。
良くないことではありますが、義援金があれば生活には困らないからと、
働くことを辞めてしまった人たちの話を聞いたり、
避難所にいれば、食事に困ることはないからと、仮設住宅へ入ることを拒んでいた人がいたり。
もちろん、本当に大変なときに手を差し伸べてあげることは大切なこと。
でも、人って与えられることに慣れてしまうと、自立出来なくなるものなのだと、
つくづく実感しました。
そのような経験から、社会企業家に興味を持った私。
フェアトレードについて、もっと知りたいと思ったときに、この本に出会いました。
”世界を変えるオシゴト”です。
まだ20代半ばの、香港人と台湾人の女の子2人組が、
チベット族の飼っている”ヤク”の毛を使った、フェアトレードブランドを立ち上げました。
元々、とても賢い子たちなのだけれど、頭がいいだけではなくて、
行動力が本当に凄い。
世界を変えようと、体当たりでぶつかっていく姿、
自分たちの能力を、余すことなく使うように動き回る姿は、
読んでいる私にも元気をくれました。
ただ与えるだけでは、本当に困っている人たちのためにはならないのかも・・・。
大切なのは、貧困から抜け出せるように、継続して収入を得られる環境を作ること。
そして、その人たちが作った製品を”適正価格で”購入することが大事なのだと思います。
ついつい、”貧しい人を助けることが出来るなら”とか、
いい人になったつもりで、発展途上国の方々が作ったものを買ってしまうことがある。
そんなのは、単なる自己満足なのかも知れないですね。
きちんとした価格をつけて販売しているものなのか、考えたことはなかったな・・・。
たった一度、そういうものを買って満足するのではなく、
出来る限り”それが誰かの為になるか”と言うことを考えながら、
意識して買い物出来るようになりたいな。
自分にも、何か出来ることはあるかも。
仕事をしているから、とか、時間がないから、とか、
そんなのは単なる言い訳なんですよね。
私に出来ることは何か、正直言ってよく分からない。
でも、もし私のことを必要としてくれている場所があれば、
どんどん協力していきたいなと思うのです。
小さいことでも、積み重ねれば世界を変えることが出来るのかも。
私も、世界を変えるお手伝いが出来るのかも。
何だかワクワクします。
Ayu
*世界を変えるオシゴト マリー・ソー/キャロル・チャウ
*講談社BIZ
*ISBN978-06-282136-0