本当に久し振りに、専門学校時代の恩師と会いました。

私たちの時の校長先生。
たまたま引っ越しの報告を兼ねて、近況を書いたお手紙を送ったところ、
“旧制高校最後の同窓会があって、仙台へ行くので会いませんか?”と、
お返事を戴きました。

今から3年前に、体調を崩され、お子さまたちがお住まいの、
関東へお引っ越しされました。
今回も、体調がすぐれなくて、参加できるか微妙だったそうですが、
落ち着いている時期だったので、いらっしゃったそうです。

最後にお会いしたのは、もう7年ほど前だったと思います。
果たして、きちんと待ち合わせが出来るか心配でしたが、
無事に再会を果たすことが出来ました。

久し振りにお会いした先生は、やはりお年を召していて、
少し足元がおぼつかない感じはありましたが、
溢れる情熱は昔のままで、何だかとても安心しました。

学生時代から、気が強くて頑固だった私。
納得がいかないと、露骨に表情に出るので、
恐らくとても大変な生徒だったと思います(^_^;)
でも、そんな私のことをずっと気にかけて下さっていて、
卒業後も時々連絡を下さっていました。

私も年賀状はずっと書き続けていて、時々思いついたように
お手紙を送ったりしていました。

私がもう32歳になるのだと言ったら、とても驚いていました。
卒業から12年。早いものです。

専門学校で、今の自分の基礎が出来たと言ってもいいほど、
本当に内容の濃い学生生活を送りました。

当時は、あまり熱心に授業を受けていませんでしたが、
今あの頃と同じ授業を受けたならば、とても興味深いだろうなと思うような、
かなりマニアックな授業がたくさんありました。

タクラマカン砂漠を駆け抜けた話を、半年間し続けた先生とか、
ジンバブエで過ごした時の話をしてくれた先生とか、
添乗員時代のエピソードを語り続けた先生とか。

ああ、あの頃に戻って授業を受けたい!!

私が、“戦争の跡地巡りをしてるんです”と言ったら、
元新聞記者だった先生は、驚きつつも喜んでくれました。
“若い世代の人たちが、そういうことをしてくれるのは、大事なことだ”と。

それ以外にも、たくさん話をしましたが、
私の話を聞いた時の、とても嬉しそうな笑顔は忘れられません。

2時間ほどお話をして解散しました。
すっかりご馳走になってしまい、申し訳なくて・・・。
握手をして別れて、以前よりも少し小さくなった後ろ姿を見たら、
何だかとても泣けました。

あの学校で教えた生徒は、およそ3千人いるそうです。
その中のたった一人の生徒のことを、
今も気にして下さる先生の気持ちが、本当に有り難かったです。

次はいつお会い出来るのだろう。
“これからも、ますます成長した姿を楽しみにしています”という、
先生の言葉を裏切ることなく、日々貪欲に学び続けます。

先生、どうかいつまでもお元気でいてください。



Ayu