久々、ギターのことです。
 
今日は、みちのくギターフェスティバルで、朝から出かけていました。
本当は、4月17日に予定されていたイベント。
震災の影響で、会場が使えなくなってしまい、延期していました。
 
残念ながら、みちのくギターの会員の方の中にも、震災で亡くなられた方が
何名かいらっしゃいます。
また、津波の被害でご自宅が流されてしまった方々もいます。
 
そのため、一時はギターフェスティバル中止の案も出ていたそうです。
でも、会場と時期を改めて、本日無事開催することが出来ました。
 
開催に先立ち、亡くなられた方々への黙祷から始まった、今回のイベント。
そして、”ギターの音色に想いを込め、感動出来る演奏を”という挨拶がありました。
 
ここまで来るのは、決して楽な道のりではありませんでしたが、
とにかく元気でギターを演奏できることに感謝し、私も参加させてもらいました。
 
今回、私は姉妹サークルの方が、1名都合が悪くて参加出来ないとの事で、
自分のサークルと、掛け持ちで演奏をお手伝いしました。
2度のステージはとても緊張するものでしたが、それでも無事終わってホッとしています。
 
どのグループも、時間的にも精神的にも決して余裕がある状況ではなかったと思いますが、
それぞれに個性溢れる、素敵な演奏ばかりでした。
 
某グループは、メンバーの方1名が震災の犠牲になられたそうです。
その方の席を1席空けて作ったステージ。
そして、その方の大好きだった”見上げてごらん夜空の星を”を、
メンバーが2小節ずつソロで演奏し、故人を偲んでいました。
 
演奏の間、後ろのドアがギシギシ鳴っていました。
何人か振り返っている人がいたので、気づいたのは私だけではなかったのだと思います。
 
決して、怖い話とかではなくて・・・。
偶然かも知れませんが、きっと聴きにいらしていたのだなぁと、素直に思えました。
 
長年、そのグループに所属されていたのだと伺いました。
きっと、今年も演奏できることを楽しみにしていたのでしょう。
 
今、自分がこうしていられるのは、決して当たり前のことじゃない。
そして、自分の周りの人たちがいてくれるのも、決して当たり前のことじゃない。
当たり前の日常が、どんなに幸せなことか。
 
何だか、凄く考えました。
 
ご高齢の方々で結成された、某グループ。
今回は、全員アロハという斬新なコスチュームで、イベントを盛り上げて下さいました。
歌あり、ハワイアンありの元気いっぱいの演奏は、私の心を激しく動かし、
気づけば涙が出ていました。
 
そのグループが演奏した、『遠い世界に』の歌詞を、一部記載します。
 
♪雲に隠れた小さな星は
 これが日本だ 私の国だ
 若い力を身体に感じて
 みんなで歩こう 長い道だが
 一つの道を 力の限り
 明日の世界を探しに行こう
 
メンバーの最高齢の方は、80代の後半くらいだと思います。
若い私たちが頑張っていかなければいけないのだと、
大先輩から教わったような気持ちになりました。
 
いつまでも、下ばかりを向いているわけにはいきません。
些細なことに感動し、涙してしまう私は、まだまだ気持ちが本調子ではないのかも知れません。
 
でも、そうやって少しずつ元気を心に貯めて行けたら。
皆さんから戴いた感動を、今度は分け与えられる人になりたい。
 
ギターの音色は、本当に心に沁みます。
今の私にとって、音楽とはまさに、心で聴くものなのかも知れません。
 
また少し、ギターに対する気持ちが上向きになりました。
来年の演奏会までは、あまり時間がないけれど・・・。
ギターを演奏できることを素直に楽しみ、みんなを幸せに出来るような演奏をしたいなぁと思います。
 
 
Ayu