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人と、バイクと、車が容赦なく往来するベンタイン市場の前で見た出来事。

盲目の女性が、杖をつきながらゆっくり道を渡っていた。
目の前にはシクロが止まっていて、全く避ける気配がない。
そして、シクロの後ろにはタクシーが停まっていて、シクロと女性に”早くどけ!”と
言わんばかりにクラクションを鳴らしていた。

それでも女性は、進むのを止めようとしない。
もしかしたら、気づいていないのかも知れなかった。
他にも周りではバイクがバンバン走っている。

危ないな・・・。ぶつかるんじゃないかな・・・。

そう思ったとき、私たちの前にいた男性が、道路の真ん中まで入って行って、
その女性の杖を持ち、道を渡るのを助けてあげた。

かなり強引に杖を掴んだ感じだったけれど、その男性の判断に私はほっとした。

そう言えば、初めてベトナムへ行った2年前、あの時も同じような光景を目にした。
(以前も ”ホーチミンで思ったこと”と言う記事で書いていたけど・・・)
今思えば、あそこは市民劇場の前。そこも、かなりの交通量があった。
健康な私たちでさえ、怖くて渡るのをためらったほど。

”助け合い”かぁ・・・。

私はほんの一瞬、そこに滞在しただけの旅行者に過ぎないから、ホーチミンのことを
理解したとは思っていない。
前回のことも、今回のことも、たまたまいい人たちを目撃しただけかも知れない。

でも、見知らぬ人のことを当たり前のように助けていた人がいたという事実。

相変わらず、ホーチミンは都会の大きな街だった。
それでも、人のあたたかさは確かにあった。

だから、私はその場所を好きだと思う。
また、帰りたいと思う。

私がアジアから学ぶことは、これからもたくさんありそうです・・・。




Ayu