一ノ瀬泰造さんをご存知ですか?

戦争カメラマンなのですが、当時まだ戦火の中にあったカンボジアで、
クメール・ルージュ支配下だったアンコール・ワットを目指しながら、
激戦地の写真を撮り続けた方です。

私が彼のことを初めて知ったのは、学生時代の友人からでした。
確か、映画を観たと言っていたと思います。

その頃私は、アジアに対して全く興味がなかったので、ふーん、そうなんだぁって
軽い気持ちで聞いていました。

それから何年か経って、アジアを目指すようになった私は、
遅まきながら一ノ瀬さんの存在が気になっています。

今の私と同年代で亡くなった彼。
最後は、ポル・ポト派に処刑されたと言います。

そんな危険を冒してまで、どうして彼はアンコール・ワットにこだわり続けたのでしょう?
”地雷を踏んだら、サヨウナラだ”と、友人に言い残して、旅立ったそうです。

覚悟が出来ていたのかな・・・?

命を懸けてでも、成し遂げたいと思える、強い意志。
私には、まだ理解することが出来ません。

生涯掛かっても、理解出来ないかもしれない。

今日はもう一度、彼の本を読んでみたいと思っています。


Ayu