この世界の終わりに見るものは
自分の手のひらだろうか
真っ赤に染まった空だろうか
君の顔でないことだけは分かっている
僕が別れを告げたから・・・
二人乗りはあまり好きじゃなかった
君の顔が見えないから
水色の自転車を押しながら
並んで歩いたね
送っていく家までの道が
少しでも長く続いていて欲しかった
あまりに君ばかり見ていて
電信柱にぶつかりそうになる僕を
いつも心配してくれていたね
どうしてそのままの気持ちじゃいられないんだろう
どうしてそれだけじゃ満足できなくなるんだろう
違うサークルだったから
たまにすれ違う仲間と一緒の君が
ひどく眩しかった
僕と一緒の君よりずっと魅力的に見えた
忙しいゼミとサークル活動で
会えるのはいつも門限ギリギリの時間
土日もつぶれるなんて
少し騙された気分になって
君を責めたりもしたよね
僕はといえば
深夜の工学部で実験に明け暮れる毎日
会えない事情はお互い様
なのに
寂しさを口にするのが照れくさくて
いつも代わりに君を責める言葉を口にしたよね
そんな時君は一言だって言い返さなかった
悲しそうにただゴメンねと・・・
お互い何も言えずに黙り込んだね
時間を重ねるほどに
弱くてつまらない自分を
君にさらしてしまうばかりの
そんな不毛な日々
嫌われてしまうのが怖くて
僕は世界で一番大切な君にさよならを言った
君は細長い涙を流して
うん と言ったね
少し僕の目を見て
口元だけで小さく微笑んだね
どうしてあの時ひきとめてくれなかったの
僕への気持ちはその程度だった?
それとも逆らえないくらいに強く
思っていてくれたから?
試したわけじゃないけど
うなずく君を信じたくなかった
卒業した僕らは
それぞれ別の町で仕事についた
君の髪型がどうなっているのか
何色の自転車に乗っているのか
どんな風に笑うのか
もう分からない
本当はこの世界の終わりを
君の瞳を見つめながら
迎えたかったんだ
自分の手のひらだろうか
真っ赤に染まった空だろうか
君の顔でないことだけは分かっている
僕が別れを告げたから・・・
二人乗りはあまり好きじゃなかった
君の顔が見えないから
水色の自転車を押しながら
並んで歩いたね
送っていく家までの道が
少しでも長く続いていて欲しかった
あまりに君ばかり見ていて
電信柱にぶつかりそうになる僕を
いつも心配してくれていたね
どうしてそのままの気持ちじゃいられないんだろう
どうしてそれだけじゃ満足できなくなるんだろう
違うサークルだったから
たまにすれ違う仲間と一緒の君が
ひどく眩しかった
僕と一緒の君よりずっと魅力的に見えた
忙しいゼミとサークル活動で
会えるのはいつも門限ギリギリの時間
土日もつぶれるなんて
少し騙された気分になって
君を責めたりもしたよね
僕はといえば
深夜の工学部で実験に明け暮れる毎日
会えない事情はお互い様
なのに
寂しさを口にするのが照れくさくて
いつも代わりに君を責める言葉を口にしたよね
そんな時君は一言だって言い返さなかった
悲しそうにただゴメンねと・・・
お互い何も言えずに黙り込んだね
時間を重ねるほどに
弱くてつまらない自分を
君にさらしてしまうばかりの
そんな不毛な日々
嫌われてしまうのが怖くて
僕は世界で一番大切な君にさよならを言った
君は細長い涙を流して
うん と言ったね
少し僕の目を見て
口元だけで小さく微笑んだね
どうしてあの時ひきとめてくれなかったの
僕への気持ちはその程度だった?
それとも逆らえないくらいに強く
思っていてくれたから?
試したわけじゃないけど
うなずく君を信じたくなかった
卒業した僕らは
それぞれ別の町で仕事についた
君の髪型がどうなっているのか
何色の自転車に乗っているのか
どんな風に笑うのか
もう分からない
本当はこの世界の終わりを
君の瞳を見つめながら
迎えたかったんだ