その時、石ころの目になった。
感情を見られたくないから、
濁らせた。
焦点をずっと先に合わせた。

私のコンプレックスを
真似て笑った夫。

不機嫌になった私は
謝ってもらいたいわけではなかった。
そういうことはすべきではないことを
知っていて欲しかっただけだった。

なんで、この人を選んでしまったんだろう。



aysyaが先に死んじゃったら、
俺は何も出来ないよ。
新しい奥さんは、
aysyaみたいに美味しいご飯を作ってくれるかな。

と無邪気に話す夫。

この人には足りないモノが多すぎる。


日本で育ったパキスタンの女の子達。
親に勧められたまま、
ビデオレターでしか見たことのない男
挨拶しかしたことのない男
と結婚する。
彼女達の目が死ぬことがないように。