介護が必要になった母親を引き取ることに抵抗があったのは、
夫が母に改宗をせまるのを見たくなかったから。
それ以上に嫌だったのは、
母に家族や夫婦の不和を知られたくなかったから。

それなのに、あいつはやってくれた。
新年早々に、母親を前に、私や子供たちに対する不満をぶちまけた。

母親に、あなたの娘は こういう人間なんです。
私にも落ち度はあるけれど、私は こんなにすばらしい人間なんです。


夫の父親が重病で寝たきり同然の生活を送っているときに、
夫の家族たちが、そのベッド脇で、大喧嘩を始めたそうだ。

どうぞ見てください。
私はこんなに正しいのです。

彼らは各々大声で主張をし始める。

威厳のあった父親にそれを認めてもらいたかったのかは、わからない。

ただ、父親は、彼らの不和を知りたくはなかったと私は思う。