パキスタンからいいわけばかりの電話が入り始める。

あなたたちのことが心配で体調をこわしてしまい
電話をするのが遅くなったの。
オーバースティの夫に日本人との偽装結婚をもちかけたパキスタン妻。

この間電話したけれど不在だったから・・・のフレーズを
をしつこく何度も繰り返す
夫と仲たがいしている親戚の息子。


再三かかってきた義母からの避難を促す電話は、
私たち家族と私の母と、兄弟の家族へまで広がった。


私たちを心配しているのだろうか?

私たちが心配で、体調をくずしてしまいそうになる自分のために・・・
ではないだろうか。



もう、いいから。



地震を機に、関わりを持とうとする人たち。
変なスィッチでも入っちゃたのかな?

カラチでデモ行進するパキスタン人たち。
その横断幕になんの意味があるのでしょう。
逃げ帰った人たちが。
商売をもくろむ人たちが。
永住権を狙う人たちが。
それぞれの思惑で無意味な行進をすることにどんな意義があるのだろう。

黙って、淡々と、自分の胸に手をやるがいい。
自分の欲望と過ちを恥じて欲しい。


私は忘れない。
パキスタンから邦人退避の要請があったときに、
”自分の子供だけ安全なところに連れ出せるか!”と
夫に怒鳴られたこと。
私の子供は一人きり、危険な状態にあるパキスタンに残された。