乗り込む飛行機には邪悪な面々が集まっていた。

よくもこれだけのパキスタン人がいるものだ・・・

少数の無口な中国人は静かに座っている。


北京から乗り込むパキスタン人達のその面立ちは、

さらにもっと、邪悪だった。


日本から乗り込む彼らの方がはるかに上品に見えたのが、奇妙だった。



現地の砂埃にまみれるその圧倒的大多数の

日本とは縁もゆかりもない人たちの

数の多さと貧困と大人の男の死んだような目と

それでいてたくましすぎる彼らのバイタリティ。


ビザのために日本人女性を騙すことなど、なんともないことなのだろう。

すくなくとも良心がとがめることはないのだろう。

女も子供も欲望に対して誰もが直球勝負のようだった。



家の中に閉じ込められている義母が言う。


娘の結婚相手を日本で探してほしいと息子(夫)に頼んだが、

パキスタン人は日本のビザのためなら年寄りとでも結婚するけれど、

娘とは結婚しないだろう。



義母は知っているのだろうか?

永住権を取得したパキスタン男がしていることを。

でも、そんなことは関係ないことなのでしょう。


口先で”ひどいことだ”と言いながらも、

血縁がそれをしたとしても、彼女は絶対に身内に非があるとは言わないでしょうから。



日本語を話せない彼(女)らでも

エイジュウケンという単語を知っていて、

その取得方法まで知っていたのは、驚きだった。



あちこちのモスクから流れるアザーンに感慨もなく、

清浄さも感じられなかった。

交通ルールも守れずに、

クラクションを鳴らし続ける彼らたちが、

日本で ボーンムスリムだ といって、威張っているのが滑稽だ。