もぎ取られた右の羽の

四方1センチの傷跡から

まだ凝固しきれていない

血液がたまってた。



夕方の鳥かごの脇から駆け出したのは、

あの野良猫だった。


青い鳥を守ってあげることも助けてあげることも気づいてあげることもできなかった。



声を上げ、ぽろぽろと涙を流す娘たち。

目を潤ませて亡骸を温めるけれど。。。私はうまく泣けないから、頭が重い。



あの野良猫にも生まれたばかりの赤ん坊がいるのだからと

憎みきれないでいた私だった。



私の裏切られ方。

私の悲しみ方。


ダメージはずしりと重い。