資格外労働で男は強制送還された。
男は最終審問で白い四角い部屋中を嘘で満たした男だった。
へとへとになりながらも、
職員らは根気強く話を聞きながら、男の矛盾を突いたのだった。
べらべらと都合の良いように嘘を並べながら、
こんなところに長い間、収容されていたから矛盾したことを言ってしまったと
男は主張していたっけ。
そして
ここに いらない配慮が存在した。
資格外労働の男の在留期限が切れる前に、
入管は男を強制送還したのだった。
男の嘘は明白なのに、
貴重な時間を無駄にした男なのに、
男が5年を待たずに日本に入国がすることが出来るようにと。
嘘を突き通すような人間に配慮なんてしてはいけない。