貧乏自慢大会に勝つコツは、
反省は口にせず、
これはすべて、運命だと言い通し、
今ある貧乏をより虚飾し、吹聴し、
あわよくばサダカが得られたら・・・・と
ちょっとした贅沢が頭をよぎっても、
そんなことをおくびにも出さない度量が必要だ。
そして、卑屈になってはいけない。
「持てる者が持たざる者にサダカをあげるのは、当たり前のことなのだ」と、
あからさまにではなく、相手に思い込ませてやればいいだけなのことなのだ。
運良く、手にしたサダカだって、
衣食住に使われるだけだから、そこからは何も生まれない。
サダカが尽きたら、繰り返せばいい。
見ず知らずのへ人のサダカのお願い。
私はそういう人にこそ協力したいと思ったのだ。
親戚がらみのサダカには胡散臭いものを、私は感じ取っていたからね。
でも、自分の収入なんて持っていないし、
数千円単位の捻出も、生活費からはやっぱり苦しい。
だから、夫に聞いてみた。
”サダカはしているじゃないか。おれの親戚たちがどんなに貧しいか知っているだろう。おまけに親友だって、B型肝炎になってしまったんだよ”
数世帯の貧しい親戚だって、それはそれは大変なことなのに、
親友の病気!まで・・・・いったいなんてこったの?初耳だよ。
私のサダカはこの狭い環から出て行かない。
「あなたが困ったときには誰が助けてくれるのだろうね?」とは言わなかったけれど。
私が窮地に陥ったら、
私の家はパキスタンのあの家族の下にあるのだろう。
年をとった日本人女の身体には、香辛料と油と塩がたっぷりの食事は、ありがたくはないのだけれど、
文句を言ったら罰が当たるのだろうね。