ひょぇ~~~
何でそんなに目くじらを立てるのかしら???
彼女が洗濯物を干しに行ったらね、
物干しに干されていたパパのパジャマが
上下重ねて干してあるのが気に入らなかったらしいのだ。
二階からドタドタと降りてきた彼女は、
真っ先に長男の元へ向かった。
「どうして、ああいう干し方をするわけ?」
「いくら場所がなくたって、あんな干し方じゃ乾くわけないでしょ?」
”俺じゃねえよ”と長男は次男に話をふった。
そう来ると思ったよ・・・・
彼女は怒りのテンションを下げずに次男の元に向かったよ。
”昨日は干してないよ”と次男は困惑してる。
ふ~~~
別にいいじゃん・・・
干し方なんてさ・・・
いずれ乾くんだからさ・・・
こんなに怒ってたらさ、
言えないじゃん。
・・・あたしだよ・・・・って。
だって場所がなかったんだもの。
パキスタンでだってそうやって干すじゃない。
重ねたって、別にいいじゃん。
彼女に悟られないように、
もちろん彼らにも悟られないように、
忙しい振りをして、食器を洗いながら、
私は話をまとめる・・・ってほどでもないんだけれど、
「どうでもいいから、乾いているものは取り込んで、早く新しいのを干しちゃってよ!」
とその場を〆たんだけれどね。
長男の態度はいつもふてぶてしいからね、
彼女は怒りに任せて、ぶん殴ろうとしたんだけれど、
憎らしいほどに彼は敏捷だから、
彼女の右手は空を切ったんだ。
だからなのかね~~~
彼女の右の肩が痛くなったのは。
ドクターの”何か思い当たる事はありませんか?”の質問に
かたくなに思い当たらないと答える彼女の横で、
長男をぶとうとしたんですよ・・と私の口は言いたくてしょうがない。
そうそう数年前に彼女が腰を痛めたときに、
ドクターの”何か思い当たる事はありませんか?”の質問に、
冷蔵庫を持ち上げたことを隠しとおす彼女の脇で、
私は必死に自分の笑いをこらえるのが、とにかく苦しかったんだ。
結局レントゲンにも異常は見当たらず、
湿布をもらって帰ってきたのだけれど、
待つこと3時間の診察の後の3,800円の診察料は痛すぎる。
まったく高くついてしまったよ。
あんたのヒステリーはもうこりごりですから。