Nさん直伝の、グリスタンさんブログに書かれていた、餃子レシピは大成功で、

子供たちも「いつもよりおいしい!」と感謝感謝でおいしくいただいた。

具材は一定方向にかき混ぜる・・・という注意書き、ともすると、うっかり反対方向に、かき回してしまいそうになる自分を戒めた甲斐があるというものだ。


それなのに、それなのに・・・心のそこから味わえないでいる自分。


夫にとっては、

子供たちが夏休みに誰もパキスタンに行きたがらないことに傷ついていて、


末の子二人が行くといってるじゃない・・・と次女を蹴っ飛ばしてた張本人のわたくしは、

彼女たちをうとましく思っていたことなど、おくびにも出さずに、フォローをしたのだけれど、


大きい子供たちが行きたがらないのは、

すごくショックなことだったらしい。



それはそうかもしれない。



そして、続く。


お前が行きたくないのはわかってる。


けれど、おじいさん、おばあさん、おじさん、おばさん、いとこたち・・・彼らをなんとも思わないような子供に育てたのは、お前が、そういう考えかただからだ。


俺は日本に一日たりともいたくない。


俺たちの財産は金じゃなくて子供なんだ。


日本の学校では性のことまで教えるのか?

子供たちが狂ったら、俺はお前をただではおかないからな。


結びの言葉は、

パキスタンで育った子供が、大きくなって日本に来ても、まちがいなくうまくいく。

けれど日本で育った子供はそうはいかない。


日本で生まれて、日本で育った私に、惚れて結婚した夫が、口にした言葉だった。



そして、性教育に対しては、私も快く思ってもいないし、多少のウソも夫にはついている手前、

そして、将来的に娘にボーイフレンドが、もしくは男の子と立ち話でもしている姿を、夫が見かけたりしたら、夫は私や子供をパキスタン送りにするのだろうか。

その前に滅多打ちにされるのだろうけれど。



だから、体が震えてる。

体の皮一枚の下の私は硬直してる。

食事がのどを通らない。

微笑だってむつかしい。



29日には渡パするといっていたのに、

沖縄の航空券代金を調べろと言い出したり、

シリアに行くから、ビザの申請の手続きについても調べさせたり・・・

あなたはいったいどこに行きたいの?

私は家の中にいるだけで、世界一周をしてしまいそうだわ。

座席の予約も入れていないのに。



私はまともに言葉を受け取りすぎるのかもしれない。

人にアドバイスなんて出来る器なんかではないのに・・ね。


いつかだって、イスラムの国のドキュメンタリーテレビを見ていて、

夫が、長女に言ったのだった。

『明日からスカーフをして学校に行きなさい』

眠れなかったのは私だった。

次の日の朝、長女を夫が起きて来るまでに、送り出そうと神経を張り巡らせていたのも私で、

いつものペースで支度をしていたのは長女だった。

そして夫が起きてきた。

彼女は出かけていった。

”フダハフィーズ”

彼女はいつものいでたちで、登校していった。

夫はスカーフのことなど、あれから今まで口にした事もない。


いけない。

いけない。

巻き込まれてる。

いつものような夫の気まぐれに、振り回されてる。


いけない。

いけない。

地に足のついていない私。

キャベツの値段を読み違えた。

50円だと思って手にしたキャベツは150円だった。