書こうか書くまいか悩んでる醜い私がまだいます。

何も・・・・

今さら・・・・と

思いつつ。

今までのように、書くことで浄化をされるのであれば、という思いを込めて。


母の妹夫婦には娘が1人しかいません。

公務員の家庭に育った彼女は大切に育てられました。

私より10歳以上年下の彼女は T 。

夫より10歳年下で、義母は夫と T を結婚させたいと思ってた。


長年連れ添っても、叔母さん夫婦には、2人目の子どもには恵まれなかった。

その叔母さんが突然に授かったのは男の赤ちゃん。


その男の赤ちゃんは、おばさんの弟、つまり日本に延べ2回、出稼ぎに来たおじさんの第一子だった。


もらい子だとは打ち明けなかった叔母さん。


でも、誰の目から見ても、おじさんの子供だって、親戚の人には当初からばればれだった。


叔母さんとおじさんにどういう約束があったのかはわからない。

ただみんなはおじさんとおじさんの奥さんを褒めていた。

第一子を授かったとしても、二人目が産まれるという保証はないのだから。

大勢産まれた子供のうちの1人を、あげるのとは訳がちがうのだから。


娘1人だと老後が心配だという想い、

そして、子供が好きだと彼らは言った。



gesokoさんのブログのコメントにも書いたけれど、

10歳にも満たない男の子にお金を持たせ、

彼は爆竹を買い、

マッチをつかい、

火をつけ、セルロイドの壊れた人形の背中部分に、それを入れ、爆竹の威力を確かめていた。

そんな彼の行動を彼らは止めない。

あの家のテレビのコンセントは差込口がなく、導線が剥き出しになっていて、

日本と違って三角形状にある丸い三つの穴の差込口に直接導線を差し込むようになっている。

彼はその導線を触るしぐさをし、

時には火花を散らして、笑ってた。

”あぶないからやめなさい!”と彼らは止めない。


全然関係のない時に、周りの人間には、おそらくは当人にも、その理由がわからないような状態で、

叔母さんと T が火のついたように、怒り、ぶっているのを見たことが何度かある。


果たして叔母さん夫婦はそんなに子供が好きなのだろうか?


叔母さん夫婦は貧しかった。

退職と同時に公務員時代に住んでいた宿舎を出てからは、

身体を壊して半身に軽い障害を持ってしまったおじさんは高齢で、

将来のために田舎にある土地に家を建てたのに、

その地方都市よりも、

田舎の気候は過酷で、

夏はより暑く、冬はより寒く、地面は日照りでひび割れて、潅木の生い茂る土地だったこともあり、

大事に育てられたお嬢様の T はそんな生活は耐えられるはずもなく、

地方都市での暮らしを選んだのだけれど、

田舎の家を作るために貯金は使ってしまったのだから、

彼らが借りている家はどの親戚と比べても一番貧しい。


そして、叔母さんは、もう1人の弟の、数人いる子供の末っ子の女の子をもらった。



どういうことだと思います?



私が性悪なのかな?



叔母さん夫婦はね、

おじさんたちの子供を預かることで、彼らからお金がもらえるの。

学校に行かせるから、生活に困っているから・・・理由はいくらでもある。

贅沢なんかするためのお金ではないの。

生きるためのお金なの。

死活問題。

夫だって貸したことがある。返ってこないお金を。

おじさんたちだって・・・自分の子供たちのために援助するじゃない?


生きるってそういうことなの。

若輩者で、世間知らずで、お人よしで・・・

葱をしょったカモの私は 、飛んで火に入った夏の虫でもあったわけ。


私はね、夫の人柄に惚れて、何の見返りも期待せずに、この日本では何も持たない、

笑顔が輝いていた、たよりなかった真っ直ぐな視線をくれる青年をかっこいいと思い、

頼りがいがあると思い・・・


そして、飛び込んだのは・・・


こんなに過酷な世界だったの。




夫と結婚できなかった T は、夫の弟と結婚する。


ほら、叔母さん夫婦の安泰はもっと確固としたものになるはずだわ。


世界は広いのよ。


私は本当に世間知らずの子供だった。