どうして漂白剤にはまっちゃったかというとね、


運動会の度に夫は言うのよ。


”どうしてうちの子供たちの体操着は薄茶色なの?”


そんなのどうだっていいじゃん。


子供たちのがんばってる姿を見てよと、彼らのみんなとはちがう体操着の色に何の疑問も抱かない私。


お下がりだったり、お下がりのお下がりだったするんだから、


そんなのどうだっていいじゃない?


でも、毎年言われ続ければ、さすがに耳にタコもできたので、


漂白しようと思ったの。


大きなボトルで買ってきたのよ。


つけすぎは良くないだとか、ざっと説明を読んでだけで、早く漂白済みの体操着を見たい私。


ホラ、漂白剤入りの洗剤とかもあるんだけれど、


家にあるのは新聞屋のお兄ちゃんが持ってきてくれる、


全然きれいにならない液体の洗剤なの。


そのお兄ちゃんはよそのお宅で、


この洗剤はいらないわって断られちゃったらしくって、たくさん持ってたのよ。


私も本当はその洗剤、全然落ちないし、いらなかったんだけれど、


なんか、洗剤抱えたお兄ちゃんがかわいそうにも思えちゃって、


”うち家族多いから、洗剤はとても助かるんです”って言っちゃて、


すっごくたくさんもらっちゃったの。


落ちないものだから、大量に使うんだけれど、落ちたんだか落ちてないんだかなんてよくわからないんだけれど、


白くあるべき衣料はやっぱりくすんでいたの。


落ちない洗剤でもあるうちは、市販の洗剤を買うのもナ・・・とちょっと躊躇をしてしまって、


いつもいつも落ちない洗剤で洗っていたのだけれど、


どうして今まで、漂白剤のボトルを買うというアイデアが浮かばなかったのは、とっても不思議なんだけれど。


で、


いつもよりたしかに白くなった体操服。


夫は仕事で運動会は欠席だったんだけれど、


漂白剤のボトルにはなみなみと液体が残っているのだから、


今度はやたら漂白したくなっちゃって、


でも、なんとなくしか、説明書きを読んでいないわけだから、


いつものクセで、いろんなものを分けないで洗濯機に放り込んじゃうから、


よりにもよって長女の深緑のズボンと袖の色だけがちがう赤と黒の二枚のシャツの


袖の色が落ちちゃって、


それが芸術的なデザインであったら、まだ弁解の余地もあったのに、


なんかね~深緑の場所が変な形でオレンジ色だったり、


シャツの白い部分をより白くしようと思ったのに、腕の赤い色が白い部分に色移りしたり、


買ったばかりのシャツの黒い袖の部分が、まだらに赤かったり・・・


よりにもよって長女の服ばかりが災難にあってるのよ。


いろいろ洗濯のことで釘をさされたわ。パパに言うからねだって・・・






それとね、調理の最中に菜ばしを焼ききってしまうってことってあると思う?



その日は珍しく家族全員でジャスコにいったんだけれど、


夫のお財布の中には3000円しかないのに、マクドナルドでフィレオフィッシュを食べようって言うのよ。


お財布とは別に現金を持ってたらしいんだけれど、


なんか私はおもしろくなくって、


私がいつも節約でがんばってるのに、そんな無駄なお金を使わないで・・・という思いがあるから、


私以外はみんなマックに行きたがっていたから、引きとめたんだけれど、


私はマックで食べないと宣言して、食料品売り場へ向かったの。


意地になっていたといっても、頭に浮かんだメニューは焼きそばなんだけれど・・・


お昼は私が作るから!ってたんか切っちゃって。


車に乗ったら、夫が言うのよ。”お前の焼きそばはおいしくない”って。


だから、ぜ~ったいおいしいのを作るぞってその時心に決めたの。


といっても、三食焼きそばのキャベツ、えのき入りなんだけれど。


たしかに、この間、夫が食べていた焼きそばはおいしいはずがないのよ。


だって、子供の焼きそばサンド弁当にはさむために、(朝食もかねてた)キャベツともやしを入れて、いいかげんに作ったやつが、残ってて、それを昼におなかがすいて帰ってきた夫が温めもしないで食べたんだから。


だから、おいしいのを食べさせようと思ったの。


いつもは油が入れっぱなしになっている天ぷら鍋をからにして、


いつものテフロンのプライパンを使わずに、


火力を生かしておいしい焼きそばを、三食焼きそばとは思えないほどおいしくしてやろうと思ったのに。


野菜もめんも鍋に入れ、水も入れ、


よ~し、これからいためるぞと思ったら、


箸が1本ほろりと力なく・・・・折れ曲がった。


げ・・・・


火力の強さが・・・・炎の先が・・・・・菜ばしを焦がしていたなんて・・・・


そのあとは私の最初の勢いもむなしく、木べらで、いためることになってしまったのだけれど、


ぱらぱらとはいたまらなかったんだけれど、


最後に乗っけたかつお節と濃い目の味がよかったらしく、おいしかったらしかったんだけれど、


ま・・・所詮は三食やきそばだったんだけれど、


無事にできて、ホッとしたよ。


意地を見せられたし・・・ね。