昨日の6/29
1年前に、衣都の心拍確認が出来た日でした
そのまま、母子手帳をもらった日でもあります


小さな小さな身体で
ぴこぴこ動いている心臓を見たとき

まずは一つ壁を乗り越えたと
心底、安堵したのと
ものすごく愛おしく感じたのを
まるで昨日のことように思い出します

同時に、これからまだ
たくさんの乗り越えなければいけない壁があり
これから先の不安はとても大きかったです

でも、あのぴこぴこしているエコーを見たとき
間違いなく、愛おしくて、幸せでした


あの時から
衣都は間違いなく、ママのお腹で生きていて
ママと一緒に過ごしてきたんだよね

そんな、哀しくも温かい気持ちになります



そして、そんな昨日は、何の因果か

4月から続けてきた
グリーフ専門士 養成講座の最終日でした

(厳密に言えば、さらに上級のコースがありますが
とりあえず、中級コースまで申し込んでいて
そのコースの講座の最終日でした)


講座が始まった4月
新年度になり、周りが新しい一歩を踏み出し
ひとり取り残されたような気がして

そんなわたしと裏腹に
ぽかぽかと朗らかな外の陽気…
とても苦しかったのを覚えています


当時は、時間の経過と共に
四六時中、嘆くことは少なくなりました

少しずつ笑えるようになりながらも
でもその分、落ちるときはどこまでも落ちる…
感情の波が大きくなっていたんですね

揺らぐ、という表現がしっくりきますが

揺らぐことが、本当にしんどくて
極力揺らがないように、肩肘を張っていました
感情を無意識に抑え込んでいました


でもその中で、えい!と勇気を振り絞って
グリーフ専門士養成コースの受講を決めて

3ヶ月間、講師や生徒の皆さんと
たくさんの深いお話をして、お聴きして…
改めて、この講座を受けてよかったと思います


グリーフ…言葉にすると重たく聞こえます
実際に死別のグリーフは、とても哀しいです…

でも、グリーフってそれだけではなく
実はとても身近なもの

卒業、失恋、離婚、病気、老い…
それもグリーフで、日常の中にたくさんあります

人は、たくさんのグリーフに遭い
グリーフを抱えて生きていくのだなと感じます


だからこそ、衣都を亡くしたことだけでなく
幼少期からの今までの人生を振り返り
自分と真正面からしっかり向き合う講座でした

そうして気付かされたこと…数え切れません

過去の自分が、今までの人生が
今のわたしを形作っていて

そして衣都を亡くした、このわたしが
この先の人生を形作っていく


講座を受けようと決めた理由に
『衣都が残してくれた感情を何一つ残らず
  噛み砕いて自分のものにしたい』
という側面が大きかったです

もちろん、それはとても大事で
実際にそうすることができて
衣都と、そしてわたしと、深く向き合えました


でも、講座が終わった今
それだけじゃないんだな、と感じています

グリーフを学ぶ
グリーフを抱える自分を見つめて向き合う
そうすることで、この先生きていく未来に繋がる

今は素直にそう感じられます

衣都を亡くした当時から今までの自分
それだけしか見えていなかったものが
この先・未来にまで視野が広がった気がします


そうして、色々なことを学んで気づいて
その中で、1番、心に残っていること

どんなに揺らいでもいい
揺らいでも、戻ってこれる

……いや…ちょっと違うかな
揺らぐことで、自分の感情を出すことができる
そうすることで張り詰めたものを緩められる
そして、少し、楽になる

そしてそのときの自分の感情は
罪悪感、妬み僻み……持っていていいんだ
それを含めて、そのままのわたしでいい
そのままの自分を認めて甘やかしてあげる
すると、次は自分のいい面にも目を向けられる

そのままの、ありのままの自分
自己受容してあげることで
この先、ほんの少しでも生きやすくなるのかな

そう感じられました


この講座は、グリーフを学ぶところですが
グリーフって人生で避けられないもので

グリーフを学びながら
人生とは何か…を学ばせて頂いた気がします


こうしてこの講座を受けられたこと
生徒さんたちと深い話をして濃い時間を過ごして
友人とは違った、とても深く良い関係を築けて
そんな生徒さんたちと出会えたこと、その、ご縁

全てが愛おしくてなりません


衣都が亡くなって
つらくて苦しくて哀しくて、たまらないけれど

きっとそんなわたしに
衣都が与えてくれた温かいプレゼントなんだね…


これからも、たくさんたくさん揺らぐし
黒い感情を持つこともあるだろうし

でもそんな自分を優しく抱きしめてあげながら
揺らぎの赴くまま、過ごしていきながら

ゆっくりゆっくり
生きていきたいです