京都の嵐山にある創作陶芸屋「佐勘」



40名ほどの陶芸家の作品を扱っているお店で

5部屋に色々な作品が並べてあります。

新作さくらんぼシリーズの陶器には

紅くまあるいぼかしがぽんぽんといっぱい散りばめてあってこれがまたなんとも愛らしいこと~



「これ、可愛いよ、これ、いいよねぇ」



友人と二人して、じーぃっと見とれてしまいました。



「全て一点ものです。少しずつタイプが異なるのでお持ちしましょう」



蓋付きのお菓子入れで8000くらい

カフェオレタイプのカップ&ソーサー5000くらい



同じ新作さくらんぼシリーズでも、やっぱり少し感じが違う。



にこにこしながら店員さんは私の前に陶器を並べてくれる。

じつに接客が上手い。友人がこそっと



「あの店員さん、自分の店の陶器を愛しているねぇ」



ああ、そうか。商売で説明して来ないから

だから接客に嫌味が無いんだ~



結局、私が買ったのは



火色窯変コーヒーC/S 高橋春斎 作 



毎日何杯も何杯もコーヒーを飲み、私に読書をしろと叱る片割れの為に大奮発!



「春斎の作なら陶器に詳しい方に贈られても間違いはありませんよ。滋賀県の無形文化財の方が作られた品ですから」



無形文化財の方の……その言葉に弱い私たち





「いいのがあってよかったねぇ」







ところが……!!



「これ、どこで買った?」



ドスのきいた声……



え、 えっとー……だ、大丸……」



「幾らした?500円?」





がぁぁぁーん……!!!


700円くらいやろ?幾らしたか言ってみ!!」



こ、こえぇぇー。怒ってるやん!!!



「もうちょっとした、かな……」



「よう見たら信楽焼きやな、これは。しかし酷いなぁー。いいか、よく見てみろ。カップの口にぽつっと別な砂が混じってるやろ?これはハネモノと言って店頭に出したらあかん品や。

とくにカップの口に砂が跳ねたものはここから欠けてくるから商品とちゃう。

一山幾らでもようこんなん大丸が出すなぁ。

それに取っ手の下を見てみろ。カップは取っ手の下を見て買うもんや。この付け方はまるっきり素人や。学生が誰かの真似をして作ったんとちゃうか?素人はなぁ、ようこんなんに騙されるねん。ああ、でもまぁ文句を言って悪かったな。有難う」



「は~い」



とても、嵐山まで出向いて買った品だとは言えなかった。



高橋春斎  13000



無形文化財の方の作が1万円代である方がおかしいといえばおかしいけどね。

他の作家の作品が霞むほど、一番印象深いカップだったんだよ。



で、これが購入した品です。






春斎


さて、700円代の品か、間違いのない品なのか



いったい、どっち???