あいつ(娘のおかめちゃん)と出会った当初、
私は自分の子として育てるのか、
それともおばあちゃんがそれまではオカメを育ててきた教育方針があるし、
ぽっと出の私がしゃしゃり出てしまっていいのか。と悩んだものである。
当時のおかめは自分が一番じゃないとすぐすねる。
すねて機嫌をとってもらおうとする。
自分の言いたいことを自分からではなく察してもらおう。もしくは伝えてもらう(直接言わない)
最初はあれこれ悩んでいた私だが、そんなやつの行動を見ていたらこのまま大人になったら
こいつの将来積む。と私が一番危機感を持つようになった。
ばあちゃんちからお出かけした帰り道、車の中でコソコソとオカメは私に耳打ちしてくる。
おかめ 「明日学校で必要なものをばあちゃんちに忘れたー」
私 「なら運転してるパパに言わなばあちゃんち寄ってもらえんよ。今なら寄れるから早く言いな。」
当時の住んでいたアパートが祖母んちを通り過ぎた先にあった。
スッと言えばいいのに一向に言わない。
見かねて何度か声をかける。
私「自分でいいな。
はよせな通りすぎてまうで?
明日必要なんやろ?」
おかめ「んー。………無言」
私 「なんで言わんの?
必要なものでないの?」
おかめ「だってパパ怒るもん。」
(そーだろうな。ばあちゃんち出る時パパに忘れ物せんように確認しろよって声かけされとったもんな。)
私「でも怒られたとて、自分に必要なものなのなら、言うしかないやん。
怒られるのが怖いと黙ってたとしてそれはホンマに自分の得になるのんか?」
おかめ「んー・・・・ママが言ってくれたら済むやん。」
私「ママが言うことがほんまにオカメのためになるとは思えんけん自分で言いな。」
まだここら辺の私の感覚は親戚のおばちゃんサイドw
そしておかめの言う通り確かに、言えばパパに怒られるだろう。
でも、祖母んちは帰り道にあるのだから小言を一言、聞けば終わるのだ。
オカメが言うのをぐっと待っていた。
が、おかめは結局それを家に帰るまで自分で言えなかった。
ばぁちゃんちを通り過ぎるのを見て
今なら私が一言、言えば無駄な時間も無駄な労力も使わずに取りに帰れるのに
と葛藤したが
やめた。
きまずい、怒られるかもしれない、言いにくいそんな状況だろうと家の外に一歩でたら
そんなの通用しない。
大人になるとますます通用しない。
怖かろうがなんだろうが自分の口から言わないといけない場面がこの先何度も訪れる。
逆に言わないなら、言わなかった時の後始末、事が大きくなるってことも知らないといけないし
先生に怒られるなり、学校で気まずい思いをするなり一度経験すれば
自分なりの対策をとるだろうとグッと言葉を飲み込んだ。
家に到着し車から降りた時にはパラパラ雨が降り出していた。
おかめは車から降りながら、
おかめ「はぁ。あーあ。取りに行けんかった」
と不貞腐れて言ってるのをみて
私「お前さぁ、パパにお願いせないかんことがあるなら言えるまで家ん中に入らんでええわ。
お前が言えるまで何時間だろうがどんなに雨が降ろうがここで一緒に待ったるわ。」
今思えばこの瞬間私ははじめておかめの母になる覚悟をした。
今日の一枚
ペンタクルキング逆位置
意味=保守的、執着、強欲、冷酷
おかめよ。
今までのようにじいちゃんちのルールでがまかり通り、誰もが自分の思い通り動いてくれて何とかなると思ったら大間違いw