帰ろうと車のエンジンをかけた時、カバンの中にあったiphonが鳴りました。


中学校からでした。


昨日入院させた直後にかかってきた電話で、
話せるぐらいに回復したのなら面会したいとそう言っていたので
きっとその電話でしょう。


出ると相手は予想どうり担任の先生でした。


退院できてよかった。今から会いたい。


そう言いだす先生に、デカたまはできれば会いたくないけど
どうしてもと言うなら副担任には会いたくないから
担任の先生だけにしてほしいと言ったのでその旨伝えました。


先生たちもお仕事です。


それも分かります。


いじめがあって、自殺なんてされて記事になったら大変なのも分かります。


それに、最初に知らせてくれたのは学校でした。
だからできる限りは協力しようとそう思って
会わせることにしました。


家に帰ると先生がもうみえていて、車を降りた彼女に駆け寄りました。


ビクリ・・・


肩をすくめて車の影に隠れようとします。


先生はなおも彼女の無事を確認するかのように
腕をとりました。
更に緊張して息を止めたのが分かりました。


「先生。触られるの嫌いみたいなんです」


そう言うと「ごめんなさい」とすぐに離してくださいましたが
あー・・・学校でもこんな風だったのかと
思った場面でした。


家に上がってもらって少しだけお話しをしました。
長くは彼女が苦しそうだったので、
また・・・と私が切り出して帰ってもらいました。


玄関先に送った際に
クラスでいじめがあったこと。
彼女のLINEでの記録にあった子の名前と出来事を
彼女に知られないように伝えました。


それで何かが変わるとは思わないです。


彼女が変わらなきゃ変わらないものもあると思います。


けれど、そういうことがあったということは知っていてほしかった。


事件が起きてからあれこれ会話した内容の中に
学校では極力目立たないようにしていること。
放課は目立たないように机にうつ伏せになって気配を消していること。
そんなことがちらほら出てきました。


自分の意見は言ってはみるが、相手が押してくれば
引いてしまう性格なのも分かっています。


学校きっと楽しくなかったでしょうね。


あと、極度の貧血があったことも今回のことで知りました。
それも先生には伝えました。


何で言わなかったかなぁ。
言えないような状況をいつも私が作っていたんでしょうねぇ。


いつもバタバタしてるし。


私も彼女が部活に行く日が多いことで、
学校生活は大丈夫だと信じてしまっていて。
親に反抗するのもそういう時期だからと決めてしまって
ちゃんと向かい合ってなかったんだなぁ。


担任の先生が帰ったあと、
彼女の希望どうり新しいメガネを買いに行きました。


選んだのは黒ぶちのメガネ。


目立ちたくない。だからいいの。
多分それがそれを選んだ理由。


それでも彼女がいいならいいんです。
メガネを新しくしたらよく見えるようになったらしい。
早く来てあげられなくてゴメンね。
学童キャンプ終わるまで待ってねと、そう言っていたのを思い出しました。
少し遅くなったけど約束が守れて本当によかったです。


近くの大型ショッピングモールに行ったので、
娘2人と、私と三人でごろ寝ができる枕を買って、
疲れたからたまにはとケーキを買って帰りました。


いつもは無駄遣いだからダメ~~って言う私ですが、
そうですね。こんな時は私もそんな風に言いたくなかったのかもしれません。
甘いものを食べて癒されたかったし、
抱き心地のいい枕を抱きしめて眠りたかった。


夜は久しぶりに家族そろって家で夕飯を取りました。


土日葬儀で、月曜日に事件が起きて、そしてその日は水曜日。


長い長い5日間でした。


明日からどうしよう。


色々と思うことはありますが、
何より無事に帰って来てくれたことに感謝して。
それがデカたま夏の出来事三日目でした。