その日、私は彼の家に泊まっていた三日目でした。
その時はまだ、パニック障害について詳しく知らず、明るく元気で、いつもどおり笑っていたので、勝手に大丈夫だろうと安心してしまっていました。
彼のパニック障害の特徴のひとつとして、人と接触する時間に大きなストレスを感じてしまい、長時間一緒に過ごすと息苦しくなったり、肩凝りや頭痛等の症状が出ます。
私と三日も一緒に過ごすと言うのは、彼にとって地獄だったに違いありません。
どうして気付けなかったのか、未だに後悔と反省ばかりが心に残ります。
それは、夕方の事でした。
私が彼との会話の中で、泣き出してしまい、彼は急に苦しみ出しました。
「どうしました?」と尋ねると、
「ちょっと苦しい、お願いだから泣かないで?」
と言ってきました。
まだこの時点では、彼に何が起こっているのか分かりませんでしたが、この後の息苦しそうにしている彼の姿を見て、直ぐに察しました。
パニック発作が起きたのです。
手足の痙攣、呼吸の乱れ、大量の汗。
見ているだけでも苦しくなるほど、彼は苦しんでいました。
私は、どうしたらいいのか分からず、ただ背中を摩ったり手を握る事しか出来ず、無力さを感じました。
発作が静まって来た時、私が「すいませんでした。」と言い残して、彼の家から帰ろうとした時、彼は私を見つめながらこう言いました…。
「帰らないでよ」
私は、自分のせいで彼のパニック発作を引き起こしてしまったと考えると、その場から居なくなる事しか頭に浮かびませんでした。
なので、まさか帰らないでよと言われるとは思わず、びっくりする半面、少しだけ嬉しかった。
頼ってくれたんだ。
そう思った私は、決意しました。
【私がこの人を支えよう、障害を知ろう。】
その日から、夢中でパニック障害について猛勉強。
あの日の発作から、彼は軽度の発作を何度か起こしていますが冷静に対応出来るようにもなりました。
彼は私にこう言います。
「自分より先に、自分の事を心配してくれるよね?ホントにありがとう。」
彼の障害を支えて、知って行くうちに、私まで強くなれたような気がするし、前より生きるのが楽しくなりました。
だから、あの日彼が言った、帰らないでと言う言葉に、私は今日まで背中を押されています。
ありがとう。と言われるような事はしていません。
ただ、好きな人と言う理由でもなく、彼にしてもらったたくさんの事を、こんな形でしか返せませんが、恩返しとしてしているだけ。
彼にしてもらったたくさんの事は、これからまた記事にしていきたいと思っています。
毎日毎日、彼に感謝の日々。
パニック障害を抱えながらも、強く、前へ進む彼に、私も勇気づけられています(*^O^*)♪
今日も、彼は笑顔で頑張っていますヾ(o´▽`)ノ
