わたしは、原発不明癌と診断されています。


例年、夏にエコー検査をしている
甲状腺内科でリンパ節転移が先に見つかり、
その2ヶ月後、リンパ節郭清の手術で
病理検査で扁平上皮癌であることがわかり、
結果、P16蛋白が見つかりました。


P16は、PHVウイルスの感染による癌から
見つかります。


癌治療を進めれば、
予後はいいと言われています。


でも、わたしは女性です。
PHVは子宮頸がんにも関係する因子です。


そもそも子宮内膜症、腺筋症で
婦人科にかかってはいましたが、
P16が病理検査で見つかった時、
咽頭がんとしては予後がいいにしても、
耳鼻科で2回の手術をしても、
原発が見つからず、


婦人科の先生からは、


「過去5年で、子宮内膜症と腺筋症の手術を
子宮鏡下の手術3回で、
取れるものは取っている。
今回のリンパ節転移は頸部だし、
遠隔転移とは思えないけど、
もし婦人科領域の癌だったら、
今の流行りは化学療法メインだよ。
耳鼻咽喉科でやるだけやっても、
婦人科で見つかったら違う治療があると
覚悟してね」と言われました。


婦人科の先生とは、
「過去3回の手術で、腫瘍も取っちゃってたりしてねグラサンそれならいいのにね!」などとも話していましたが、
耳鼻咽喉科の先生はマジメで、
「そこまでの遠隔転移はあまり考えたくない」とのことでした。



ではどうして、原発不明癌なのに、
耳鼻咽喉科で中咽頭がんとほぼ同様の治療を
したのかというと、


がん診断ガイドラインというものがあり、

頸部リンパ節に転移して、
扁桃、舌根などの中咽頭に腫瘍が
見つからなかった場合でも、
P16が病理検査で見つかった場合は、
中咽頭がんに準じた治療をすすめる

的なことが書かれています。


わたしは素人なので、
読み違いや、理解し間違いもありますから、
ご自身の病気でご不安な方は、
担当の先生によーく聞いてください。


わたしの場合は、担当医が冷静なタイプで、
今までお世話になった先生たちよりも、
理路整然なところがあり。


こちらの病院は、婦人科や、
腫瘍を見つけ、院内コンサルを勧めてくれた
甲状腺内科などなど
その他の診療科ではながくかかっていた
大きな病院だったので、
セカンドオピニオンも行きましたけど、
原発不明癌だからと不安にならずに
お世話になるときめました。


原発巣が見つからず、
もしくは特定できないうちは、
本当に不安でした。
でもPHVと言われても微妙でした。
P16とわかっても、原発巣が見つからなくて、
扁桃切除、舌根も生検のために手術しました。


扁桃はこの病気で片方取りましたが、
大人になってしまえば、
さほど重要ではありません。
扁桃も舌根も手術の後は痛かったけれど、
別に今は全然平気。


辛かったのは放射線治療かな。


中咽頭は、右も左も、
かなりの広範囲にわたって焼きましたから


カラダの痛みはいずれ忘れられると、
わたしは思っています。


今回の癌で2回手術しても
(手術と言ってますが、基本的には
生検のための手術ですので、
病巣をざっくり取った訳ではありません)、
不安に思った日々は、
逆になかなか忘れられないし、
治療後、どこに気を遣って
カラダを見ていけばいいのかわからない
不安もあります。


もう放射線治療後から3ヶ月が経つけれど、
ごはんがちゃんと食べられるようになって、
そこそこ体重が増えてきたら、
闘病一旦終わりかなと思っていますが、


原発不明癌でした、とは言いにくくて、
中咽頭がんでした。


と言い換えてしまったり。


癌って、一人一人で違いますね。
治療もその人によって違いますよね。
腫瘍の大きさも、部位も、切る切らないも、
切ったとしてもその長さも。
治り方も治るスピードも。


医療は統計です。
よくそう言われます。


こういったバラバラの個人のデータを集めて、
なるだけ標準化したものさしを作って、
「そろそろ」や「次は」と
担当の先生が切り出すステップがあると、
わたしは考えています。


癌治療の中で、わたしは自分が何の治療を
しているのかわからなくなってしまったことが
ありました。
外科手術も終わり、
放射線治療も終わったのに、
それらの副作用の治療のために入院している。
退院できない。
声が出ない。
唾も飲み込めない喉の痛み。
食事も、水さえも飲めない。


そんな時にわたしはよくききました。


「普通、どうなんですか?」


「みんなどうなんでしょうか?」


自分はたまたま原発不明と言われましたが、
同じガンという病名がついたとしても、
自分とほかの方々が同じ治療と同じ経過で
あるわけがありません。


わかっていても、
アタマでは理解しているつもりでも、
なかなか良くならないってイライラしたり。
良くなっているのに、
時間がかかっていて落ち込んだり。


家族よりごはんを食べるスピードが遅かったり
咳き込みむせ込みが激しくて
それが嫌になったり恥ずかしかったりして
「これまでの自分じゃない」
「ひと様が見たらどう思うか」などと
せっかくの食事を途中でやめてしまったり。


どうして
わたしは人並みじゃないと
嫌なんだろう。


どうして
わたしは劣等感ばかり
感じてしまうんだろう。


自分は自分。
自分のスピードで治していけばいいんです。
他人と比べていくよりは、
自分の生活の中で自分の五感で
良くなったかを実感していきたい。
先週のわたしより、今週のわたし。
昨日より今日のわたし。


わかってるつもりでハラをくくるのに、


ハラをくくってもくくりきれなくて、
イライラして家族に八つ当たりしてばかりの
自分を戒めるために
この記事を書きました。


治療を選んで頑張ったのはわたしだけでなく、
家族もです。


わたしはわたしでしかなくて
逃げ道も自分の気の持ちようでしかなくて、
歯を食いしばってがんばろう、
時々息抜きしよう〜と思って
でもうまくいかないことがあったとして
他人に当たるのはダメですもんね。
特にずっと一緒に闘病してきた家族には。


これを読み直す時、
自分はたったひとりのわたし!と思うのと、
治療頑張った、強いぞわたし!と思うのと、
ありがとう家族、と思えるように。


自分に自信の持てない病気。


原発不明癌が、ではなくて、
わたし自身が「自分に自信がない病気」に
かかってる。


わたしはわたし。
たった一人のわたし。
世の中にわたしたるものはわたししかいない。


原発不明癌になって、
わたしはわたしに
ちゃんと向き合わないといけなくなった。
逃げちゃいけなくなった。


だからっていうわけじゃないけど、
自分に自信を持ってがんばろうウインク


最近、そう思うのです。