国語の教科書に出てたちょっと好きな話  ブログネタ:国語の教科書に出てたちょっと好きな話  参加中

一番好きなのは中島敦の「山月記」です。

自尊心が強すぎて仕事を辞め、山奥に引きこもって詩作するも

鳴かず飛ばずで発狂して虎になるという男の話なのですが、

この虎になった原因の表現が上手い。

「臆病な自尊心と尊大な羞恥心」

そして虎になった主人公は、たまたま遭遇したかつての親友に言うのです。

「己の珠に非ざることを惧れるが故に、敢て刻苦して磨こうともせず、

又、己の珠なるべきを半ば信ずるが故に、碌々として瓦に伍することも

出来なかった」と。

「才能の不足を暴露するかも知れないとの卑怯な危惧と、

刻苦を厭う怠惰とが己の凡てだったのだ」

・・・こんな人、小劇場界でもいっぱい見ます。

だいたいモノになりませんがね。(爆)

余談ですが、私の劇作の師匠は「努力と才能はあてにするな」とよく言われます。
曰く、「努力なんざ誰でもする。才能なんざあるかどうか誰にもわからない」。www

よくよく噛みしめると、前に進むチカラをもらえる言葉ですよ。
それはともかく。

この「山月記」が高校の教科書に載っていたのはとても良かったです。

あまりに印象的だったので、中島敦の小説は一通り読みました。

「弟子」も「名人伝」も面白かったです。

『青空文庫』で読めるので、興味のある人はどうぞ。