short story | ayanokakera

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2008年9月から2012年7月までの
amebaとexiciteのブログをまとめて保存しています。

92年5月10日。Mr.Childrenデビュー。
19年目が始まる今日。


僕の胸で鳴ったのは この音だった。

「Sign」




仕事の前にPCを開いた。
何度も見たことがあるはずなのに
「こんな映像だったっけ・・」


大人になった僕の手のひら。
何がつかめているのか。
こぼれ落ちたものは何だったのか。

そのことに何か意味があったんだろうか。


少年が駆けてきた道の上に落ちていたチケット。
書かれた行き先≪シフク≫を見た瞬間、僕の心臓は一瞬ひきつって
眉間の奥が何かに引っ張られた気がした。


そうだ。
いつかのあの日。
僕が手にしたチケットには確かに行き先が書かれていて
目の前に思いがけず現れたbusに
僕は後先も考えずに飛び乗ってしまったんだった。


そして僕は
キミと出逢った。


書かれていた宛先の名前は
もう忘れてしまったけど。


「ありがとう」と「ごめんね」を繰り返して僕ら
人恋しさを積み木みたいに乗せてゆく


キミの「ありがとう」を僕は、どうしても受け入れられなかった。
積み木を崩したのは僕だね。
だから僕の「ごめんね」は今、宙に浮いたままだ。

君が見せる仕草 僕に向けられてるサイン
もう 何ひとつ見落とさない


きっと僕は見落としてしまった。
キミの言葉の中にいくつものサインがのぞいていたはずなのに。


僕はまだキミを
取り戻せるだろうか。









似てるけどどこか違う だけど同じ匂い
身体でも心でもなく愛している



同じ主旋律に寄り添う音。
何が違うかが問題じゃない。

想い。空気。温度。漂うもの。
似ていて構わない。
でもどこか違ってることが喜びなんだ。


そして。
同じ匂いを感じてほしい。
それが。
僕の護りたいもの。


壊したくない。
大切にしたい、愛おしいもの。

それはどうあがいたって目に見えないものだから。



君が見せる仕草 僕を強くさせるサイン


僕が僕を信じるということ。
僕がキミを信じるということ。

キミが僕を信じるということ。
キミがキミを信じるということ。


「信じる」という見えない仕草が。

何よりも正しく。
(正しいという言葉をあえて使うけれど。)

僕を、キミを、強くする。



信じるってどんなことなんだろうね。

あきらめないこと。
受け入れること。
応えること。

想うこと。
祈ること。
願うこと。

抱きしめること。
そばにいること。

とてもたくさんの言葉に置き換えられると
僕は思ってる。



今日、僕はこの歌以外を聴く気がしなくて
ほとんどの時間を無音で過ごした。


もう 何ひとつ
見落とさない
そうやって暮らしてゆこう
そんなことを考えている



そう、まさに。
そんなことを考えて
一日が終わりそうだよ。



end.