ライフスタイリストとして仕事をしながら、ラジオのパーソナリティーもつとめ、順調にキャリアを積む主人公の帆奈美。
大学時代の同級生だった夫の隆一と猫のおむすびとの3人での静かな暮らしながらも夫のモラハラと浮気、子供がなかなか出来ないことに悩む。
そんな時、雑誌のスタイリストの仕事で、中学の同級生だったカメラマンの澤田炯と再会し、一緒に仕事をしていくうちにお互い惹かれあい恋に落ちるが、夫か恋人かで迷う40代女性の大人の不倫恋愛。
最近は村山先生の体験をもとに、書かれたのではないかと思うような本が続いている気がします。
特に主人公の帆奈美の正論を振りかざす優等生的なところがあり、嫌なことを相手に言わず溜め込むだけ溜め込んで最後に爆発させたり、夫の不倫を知って心よりもプライドが傷ついたと思い、夫との別居なり離婚を切り出さないうちに、相手の男性と関係を持つようなところ。
夫の隆一のモラハラ発言、不倫、自分は上から目線で妻を束縛する癖に、妻から正論で責められると途端に自分は見下されていると感じる違和感、いざ離婚を切り出されたら自分が悪かったと泣いてごねる子供のような一面を持ち、どこか読んでいる人をイラッとさせる2人の性格が、前作の『ミルク・アンド・ハニー』や『ダブル・ファンタジー』を思わせるようなお話となっていました。
(今回の2人は、奈津のように男性遍歴の多い妻と、大林のような金使いが荒くってクズな夫ではなかったですけどね(^^;; )
ただ今回は帆奈美の相談役というか、澤田との不倫の唆し役として仕事相手の大女優水原瑤子が大人の女性で、大胆でいるようでどこか繊細さを感じさせる生き方が、いいガス抜きとなってはいたので、離婚前に澤田との関係を持た帆奈美への嫌悪感はそれほど感じなかったのが、自分ではちょっと意外でした。
それでも離婚を知った隆一の母親志津子との電話で、離婚の原因の一つである子供ができなかったわけ。
旦那(息子)とのSEXレス、母親が子供の意見を正当化してばかりいた為に、モラハラをしていても自分では当たり前のことをしたり、言っているだけと思うようになったことをぶちまけるのであれば、優等生ぶったり澤田との関係を持たないでいて欲しかったかな。
志津子や隆一に対して強く言いきれないことも含めての、村山先生が考える話の流れだったと思うのですが、2作続けての同じような登場人物に、読んでいて途中イラっとしてしまったので(^^;;
ただ、最後まで読み切るのにかなりエネルギー必要だった前作程違い、猫のおむすびの可愛らしさと健気さが一服の清涼剤となり、割とすんなり読み切ることが出来きてよかったです。
小説では夫か恋人かで迷う40代女性の大人の不倫恋愛が続き、次作の『初恋』も若い頃の初恋とは違う大人の初恋をテーマにした小説の様ですが、『おいしいコーヒーのいれ方』シリーズの最終巻か、昔のような困難から立ち上がる強い女性を描いた作品を読みたいと思っています。
不倫恋愛はちょっとお腹いっぱい(笑)
内容(「BOOK」データベースより)
