別れを知らずして人の恩を知ることは出来ない
失って気が付くとは、なんと愚かしい
2ヶ月前、伯父が他界した。
母の兄にあたる伯父は独身で、祖母ともう1人の伯父と暮らしていた。
3人が暮らすのは、私の実家から程近い、15分も歩けば行き来できる距離にあった。
幼少期、父が仕事でほとんど家にいなかったこともあり、
2人の伯父にはとても世話になっている。
私たち3人兄弟の、ライフステージの節目にあたるとき、
高校・大学の進学や就職、留学、初めての1人暮らしや引越し、
日常においても、水道が壊れたとき、大きな家電を買うとき、
なんなら実家のウォシュレットを設置してくれたのも亡くなった伯父だった。
私が東京に出て行くことになったときには、経済的援助も受けた。
伯父の存在は、経済的なことだけではなく
実家を離れる私にとって、非常に心強かった。
大学4年の頃だったろうか。
伯父が病気で倒れた。
大学の近くの病院に入院し、二度ほど見舞いに行った。
驚くほどに痩せ細った伯父の姿を見て、大きなショックを受けたことを覚えている。
弱った伯父をみたから、だけではなく、
伯父に会うこと自体が久しぶりだったことに気づいたからだ。
世話になりっぱなしではいけない、恩返しをしなければ
そう思ったはずなのに。
何も恩返しが出来ないまま、もう二度と会えなくなってしまった。
キャリアウーマンになって、バリバリ仕事して、たくさんお金を稼げるようになって、
いつか両親と2人の伯父と祖母を養えるようになりたいと思っていた。
いなくかってから気が付くこと。
昨年震災の日に一緒にいてくれた当時の彼への感謝。
つい最近お別れをした彼に、与えていた苦痛と、私の甘え。
悔い改め、日々精進いたします。