この歳になって、まさか自分がこんなこと言うなんて、思ってもみなかった。

でもぎゅって、してもらえたら
なんとか生きていける気がした。



「おかあさん、
        ぎゅって、して。」



母は私の体を包んだかと思ったらすぐに離れた。
痩せた体が、小さくて、それも切なかった。




「じゃあ、またね。」




帰る車の中で、
彼と、彼のお母さんと
彼の子どもと
私の母のことを思いながら、泣いた。







もう恋なんてしない。



二度としない。