こんばんは。


彩菜です。


視覚障害と聴覚障害を、併せ持つ「盲ろう者」の私が、

書き散らしてくつまらないであろう、随筆もどき。

ゆるりと読んでいただければ幸いだ。


ゴールデンウィークといえば、本を読み、寝て、本を読み、ご飯を食べて、本を読み、寝る。

そんな、昼でも夜でもお構いなしに、やりたいようにやるのが、私の過ごし方である。


高速道路の渋滞に、混雑状況の放送に、必死で連休を充実させようと、奮闘する人々を目の当たりにしては、

「ご苦労なことだなぁ」などと、感嘆なため息なんかついていた。

鼻で笑っていたかもしれん。


まさか、そんな私が「ご苦労な人間」の仲間入りをするとは、夢にも思っていなかった。

マジか……


とにかく、今年のゴールデンウィークは、去年までと大きく変わった。

まず、帰省するしないで、親とモメる。

んで、なぜか我が寮に来る親はいいが、

母の泊まるホテルに、私までもが宿泊しているのだが…


どうして、こうなった、説明していただきたいのですが…

が、母はなんとか眠ってくれた。

そのため、細かいことはこの際気にしないことに決めた。


懐かしい昭和感漂う「麦チョコ」をつまみ、

レモンフレーバーの炭酸水をちびちびやる。


昨日になってしまった、でもまだ今日と大差ない1日を振り返る。


睡眠時間3時間ほど、眠気をまといながら朝風呂。

ふらっと、段ボールをゴミ捨て場に捨てに歩く。

そうしているうちに、2週間ぶりに母がやってきた。


熱い抱擁の後、ミントがある自室で、ゴソゴソして、昼ごはんに出かける。


ファミレスであるデニーズで、なぜか坦々麺とホットサンドとポテトの盛り合わせに、サラダを2人でシェアすた。

彩菜、坦々麺に目覚める。


次に、よくわからないが、新しくオープンしたとかいう、食べ物を多く売っているところに来た。

とりあえず、渋滞に巻き込まれたため、別の店の駐車場に車を停め、徒歩で目的地へ。


熱い、人多い、ゴールデンウィークすげぇなぁと、三拍子。

頭を焼かれつつ到着してみれば、この熱いのに、焼き芋なんか焼いて売っている露店がある。

ご苦労なことだ、私も。

…匂いだけで腹いっぱい。


店の中も、商品が並び通路が狭い。

人が多いから縫うように歩く、狭い。

人の熱気、熱い、クーラー意味ない、狭い。

そろそろ、なんか脳内で青い炎が火を吹いてる。


なんとか外に脱出すると、柔らかい風が、ホワホワと吹いて、服を揺らす。

外の方が、何倍も心地が良い。


うんざりしてきたので、くじ引きでポケットティッシュを見事当てて、いちごのソフトクリームを食べ、ホテルへ。


かなり、ボロいビジホだ。

とりあえず、狭い、タバコ臭い、別の部屋で誰かが、トイレを流すたびに振動がくる。

そんな、クオリティーからすると、高いぐらいの価格設定の部屋に母と同室、ベット1つ。

ダブルである。


ホテルの文句は書いていたらキリがないので、次に進めよう。

夕飯は、寿司屋「うおべい」に入店。


次から次へと、するする寿司が喉を通っていく。

刺身も、米も美味いからだ。

さらに、久しく刺身など食べておらんものだから、手が止まらない。


マグロは分厚く、もっちりしたみは味もいい。

鯖も身が柔らかく、きついと感じるほど、巣が入っていない。

明日が来なくても、平気なぐらい食べてきた。

あそこは、天国だ。


そしてホテルに戻り、風呂に入って、母にマッサージと寝かしつけ。

ようやく1人の時間、パッパラパーーー!!


麦チョコって、こんなにチョコ感が強めだったかな。

でも、麦が香ばしくて、レモン炭酸水ともよく合う。


ポテチ、のり塩もある。

そして、レモン炭酸水は、もう1本ある。

飲んだくれてやる。

ベロンベロンになれないのが、痛恨の極み。


まだ、金曜日だというのに、サザエさんショックになっている私は、どうしたらいいだろう??


窓からの、田舎風景を感じさせる匂いの風が、私の頬を撫で続けている。

母の寝息と身じろぎを、背中に受けて、悪い気がしていない自分がいた。


今、母は幸せなんだろう。


もうすぐ、母の日。

ひと足早く、孝行できたかなとあくびを噛み殺す。



炭酸を一口。

まだ寝ない、これからが盛り上がるための登り線。


それでは、朝が来ることを見届けよう。

君も、一緒に来るかい?