こんばんは。
彩菜です。
視覚障害と聴覚障害を併せ持つ、「盲ろう者」の私が、
書き散らしてく随筆もどき。
ゆるく読んでいただければ幸いだ。
花やら若葉の匂いのとけこんだ、暖かい風が吹く。
髪を乱して、その辺の木の葉も足元をよぎる感触。
そして、頬を掠めていく桜吹雪。
そんな美しき日に、私は大学への入学許可をいただいたらしい。
母は横で花びらを捕まえんと駆け回る。
いい年して何やってんの?とは私もいうまい。
人間はしゃいでなんぼである。
母が捕まえた花びらを、指で摘んでその柔らかさを確かめる。
求めていた触感が、すぐそこにあった。
とてもいい、入学記念になったと思う。
実家を離れ、家族とも離れ、遠い街に来た。
寮ぐらし、初授業からネボーアンドチコク、旧友との再会。
これ以上、何も起きてほしくないほどに、いろいろあった。
母からは毎日毎日、いちいちいちいち、ガチャガチャガチャガチャ、電話がかかってくる。
親バカ、子離れできず、アホ面でテレビ電話をねだり、大変うざったいことだ。
授業中に着メロが鳴りかけた時は、マジで慌てた。
悪いけど、私は別に寂しさを感じておらぬ、そっとしといてくれマイマザー。
さてさて、私の自室のことでも話そうかな。
割と新しめの建物、外観は知らんが大学からもすぐの場所に位置するそこは、キッチン、トイレ、風呂、洗濯部屋が共用の、1ユニット6人のくくりの大部屋に1人一室だ。
縦2.5m、横4mほどの狭い空間、ベランダ付きが私の自室だ。
冷蔵庫、レンジ、クローゼット、机、ベッド、棚などの家具に、緑の遮光カーテンとタイルカーペットと小さい円形のもこもこラグ。
ベランダにチョコレートミント・ハーブの鉢。
大変居心地が良い、出たくないぐらい!
隣は旧友のイッチーことイチジクちゃんの部屋。
ニヤニヤしながら頼み事やら、ゲームやら、ちょいちょい遊びにくる。
私同様、別の種類のズボラだが、とても可愛らしいいいやつだ。
ユニットの先輩達も、顔を合わせることこそ少ないもののとても良い方々だ。
私が引きこもってるのが悪いのだが、そんなことは気にしちゃいない。
とにかく、食事の用意や洗濯をしてもらえない他は、快適な暮らしだと思う。
どうでもいいけど、トイレに行くのがめんどい。
そのうち、どこぞの引きこもりネット廃人のように、ペットボトルに用を足す日が来るかもしれない。
授業の話?
んなもん知らん、知りたきゃ来年入学してくるがいい。
長くなってしまったため、この辺で。
もうすぐ朝4時、寝る気なし。
全てはあなたの自己責任!!
彩菜は大学生になったっぽい。
これからもよろしく。