こんばんは。



彩菜です。


視覚障害と聴覚障害を、併せ持つ「盲ろう者」であるわたしの、

ただただ好きなことをしてたまにバカなことをしてしょっちゅう地雷を踏むお話である。


あまり傷害についてのことは書いていないけど、

私の普通の日々をのんびり味わっていただければ幸いです。


クリスマスが終わって、ネットも社会もなんだか新年に向けて命をかけているように思える。

どこもかしこも新しい年は特別な言葉のように、誰しもが特有の特別感を添えて語っている。


私はどうなのかというと、正直年が変わるだけじゃないかと思っている。

はっきり言えば12月31日から1月1日にリセットされるだけのことである。

断じて何か変わるわけではない。

私はそうだ。


それはさておき、年末だろうが正月だろうが休日だろうが平日だろうが、年中無休の読書を私は今日もしていた。


いつものように物語に入って誰かから昔話を聞いているような感覚で、夜闇に紛れて読書していた。

そんな時、父が起きてきた。


しばらくモゾモゾとし、向かい側の椅子に座りぼさっとして、トイレやら身支度やらをする気配を感じていた。

ハンドクリームの香りを漂わせて近寄ってきて、頭を傾けろと手を添えられる。

それに従って、背もたれに首を倒して上を向くような格好になり、行ってきますのキスをいただく。

ずいぶん久々の行ってきますのキスだなと思う。


何も言わずとも伝わるそれの後、すぐに扉を通って父は消えた。

が、すぐに戻ってきてキッチンでゴソゴソ。

行ったんじゃなかったんかと不思議に思いつつ、物語に耳を傾けていると、


何か物を突き出されて受け取る。


プリンである。

コンビニで買ったなんの変哲もない柔らかでとろとろのプリンだ。

私は夜中は食品を受け付けていないぞとギョッとした。


悪いことでも告げるように耳元で父は言う。

「賞味期限が昨日までやった」

まさに悪いことであった。

「マジか……了解」

私は再び引き攣るような思いでそう答える。

そんなことを言われては食べる他ない。


そのあとは、今度こそ父は消えた。


さらに、最近よく賞味期限切れの食品に出会うような気がする。

この前も、5日も過ぎたうどんを食べた。

茹でてタレと鰹節をぶっかけて食べる伊勢うどんだった。

今回はプリンだけど1日だから大丈夫。

どっちも火を通した物だし問題はない。


証拠は、とてもおいしかったこと。

では、日々の隙間でお休み。



胃がもたれる気がするけど、ドライマンゴー食べ過ぎたかな…