借金の現状を洗い出したところで返済のためにできることをどんどん見つけていきました。
今思うとなんでやれることをわたしが探してんだって感じですが、一刻も早く借金という悩みをなくして幸せに付き合いたかった…
豊田さんがわたしにお金をせびって来ることはないとは思うけど、自分の中で「借金返済のために協力はするけど、お金だけは絶対に出さない・貸さない」と決めていました。







まずは豊田さんに過払い金の無料相談に行ってもらいましたが、過払いはなく借金が減ることはありませんでした。

引越しをして家賃を下げたり、自炊をして食費を抑えたりも徹底してやってくれていました。

月にいくらずつ返していけばいいのかもわたしが計算して出して、毎月返済したらその証拠に消費者金融のマイページの残高を見せてもらうことに。



こうしていろいろ対策を練っている間も自分がここまでやってることに疑問があったし、豊田さん本人はヤバさを心から理解してるんだろうか…という疑念がありました。















そんな中年明けにニュースで報道し始めたコロナが日本全国にも蔓延していったのです。


わたしや豊田さんが働いていた職場でもお客さんが減り、そのうちに本社から営業時間短縮の通達が来ました。
派遣だったわたしは初めの契約通り出勤日数や時間が減ることはなくお給料にも特に影響はありませんでした。
けど大変なのは社員の豊田さん。
もともと残業ありき、休日出勤ありきでもらっていたお給料。
営業時間の短縮で残業はなくなり、休みはちゃんと休めるようになったのです。
するとお給料は激減…
残業や休日出勤を入れない基本給があり得ないほど低い…
この会社は人をなんだと思ってるんだ…
奴隷かなにかと間違えてるのかな…







豊田さんはこの給料で返済していけるんだろうか…?


少しずつ借金をしている本人よりもわたしのほうが不安や負担を感じるようになっていってしまったのでした…