前回のお話はコチラ 女の引き際。(14)

最初のお話はコチラ 女の引き際。①

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今か今かと、ジャックからの告白を待っていて、

やっと告白されたら、まさかの告白違い。

愛の告白かと思いきや、

「結婚してるんだ。嫁がいる。」

「離婚する」

「できちゃった婚」

 

怒涛のお初にお目にかかるワードとの遭遇に

アタシったらすっかり取り乱したワ?

 

本当なら、ここで引くべきだった。

 

奥さんがいる。って、分かった時に、

引きべきだったワ?

 

立て続けに、

「こどもがいる!」というアタシの勘違いにより、

アタシ史上最悪のシチュエーションに取り乱した。

 

それが良くなかったのよ。。。

 

 

奥さんより、こどもがいるってことの方が、

アタシ的には衝撃だったのよねー。

 

それが、てっきりの

アタシの勘違い。

 

 

そうなっちゃうと、、、

そーなの。アタシの中で、

奥さんがいるってことが、

霞んじゃったのよねぇ。。。

 

 

 

ジャックは、離婚するって言ってるし?

離婚が成立したら、結婚しようって言ってるし?

こどももいないワケだし?

 

 

 

そっか。

アタシ、待てばいいんだ♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

はい、バカ〜。

 

でもね、その時は、ホントそう思っちゃったのよねぇ〜。

 

 

 

 

ちゃんと好きって言ってくれた。

結婚したいって言ってくれた。

大人の夜の大運動会だって、ヤッた。

 

 

あとは、もう、ジャックが離婚さえしたら、

何の問題も無くね?

 

 

 

そう思っちゃったのよぉ〜。

 

 

 

 

ってことで、

とんでもない要らぬオマケだらけだった告白をされたその日から

アタシたちは、付き合うことになった。

 

 

相変わらず、アタシのタフな毎日は続いた。

 

仕事終わったら、一旦、ダッシュで家に帰って、

チャチャーっとシャワー浴びて、着替えてから

友達と渋谷やら六本木やらで待ち合わせして、

一緒にゴハン食べて。

その後青山行って。

クラブ行くか、どっかで飲んで。

1時とか2時過ぎになったら、ジャックのバーに行って飲んで。

ジャックの仕事が終わったら、ジャックと一緒に

朝までやってるお店に行って飲むか、カラオケ行って、

イチャイチャする。

 

 

今まではお外でこういう感じだったけど、

「付き合う」ことになったもんだから、ちょこっとだけ変わった。

 

アタシが次の日仕事がお休みだった場合、

朝まで外で飲んだりカラオケして、始発が動き出したら、

ジャックがアタシの家に来るようになった。

 

 

 

アタシの家に到着してからイチャイチャして、

大人の朝の大運動会。

 

 

そう。夜じゃなく、朝ね。

 

 

 

大運動会が終わったら、心地良い快楽の余韻に浸りながら

ジャックと一緒に寝る。

 

 

 

ジャックが隣で寝ている。

 

 

それだけでも嬉しかった。

 

 

 

 

で、昼過ぎに起きる。

イチャイチャしながら、シャワーを浴びて、

ジャックは15時やら16時になると、

一旦家に帰っていく。

 

 

どんなに一緒にアタシの家で寝ても、

やっぱりそれは「仮眠」のレベル。

 

丸一日一緒に過ごせることは無かったワ?

生活のリズムが違うってのもあるけど。

 

仕事ギリギリまでアタシの家にいる。じゃなくて、

やっぱり一旦は自分の家に帰っていくジャック。

 

アタシの家と、ジャックが奥さんと暮らす家は、

ジャックの職場である青山を真ん中にして真逆。

 

アタシの家からジャックの職場青山までは45分くらい掛かる。

ジャックが奥さんと暮らす家は、青山から30分。

 

 

ジャックはアタシの家でイチャイチャして仮眠を取ってから、

自分の家まで1時間近くかけて帰って、身支度をして職場へ向かうの。

 

アタシもジャックも、相当タフな毎日を送っていたワケよ?

 

 

 

家になんて帰らずに、

このまま仕事ギリギリまでアタシの家で一緒にいて欲しいのに。

仕事なら、アタシの家から行けばイイのに。

 

いつもそう思ったし、

ジャックにもそう言ったけど、

やっぱり着替えなきゃいけないし、

身支度整えるには、必要なものは自分の家に揃っているからと。

 

まー、分からなくもないけどさ。。。

 

 

ジャックはヘアセットするのに、

絶対に欠かせないモノがあった。

絶対にコレじゃなきゃ、髪型が決まらない。というモノ。

だいたいみんなお気に入りのヘアセット用品があるワよね。

 

ジャックが気に入って使っていたモノは、

ヴィダルサスーンの、クレイワックス。

 

 

サラサラストレートロングヘアーのアタシには

縁のない代物よ?

クレイワックスなんて。

固まっちゃう。

 

短髪の男性には、程よいキープ力だそうで。

 

 

アタシの家にはそれが無いので、

一旦家に帰るんですってさー。

 

 

 

ジャックが帰るとき、玄関で、

バイバイまた今夜ね。とか、

バイバイまた明日ね。なんていう

バイバイイチャイチャをする。

 

 

玄関のドアから、帰っていくジャックの背中を見送る。

 

 

 

その時の切なさたるや。。。

 

 

「いってらっしゃい」じゃなくて

「じゃーね」ってセリフで

 

奥さんの元に帰っていくジャックの背中を見送る日々。

 

 

回数が重なるごとに、その背中を見送るのが、

奥さんの元に帰っていく姿を見送るのが、

どんどん辛くなって言った。

胸の苦しさが増していった。

バイバイする切なさで胸が苦しいんじゃ無いワよ?

 

 

 

 

あぁ、

コレってやっぱり不倫ってヤツなんだな。

 

 

 

 

見送るたびに、

そう感じてしまうから。

 

 

 

 

何度か考えたワ。

ジャック用に、クレイワックス買って、アタシの家に置いておこうかな?って。

そしたらジャックも家に帰らなくても、アタシの家から出勤できるじゃん?って。

 

でも、やっぱ、なんか、言い出せなかった。

 

 

なんやかんや言っても、

奥さんのいる家に、帰らなきゃいけないんだろうなーって、

漠然と思っていたから。

勝手に聞き分けのイイ子になってた。

 

 

 

多分、アタシは怖かったんだと思う。

 

自分から「奥さんのところに帰らないで」っていう意味を表す行動を起こすのが。

自分から「早く離婚してよ」「いつ離婚するの?」って話題に出すこともできなかった。

 

 

大人しく待つって決めたんだから。

アタシが何かをしなくても、何かを言わなくても、

きっとジャックは離婚して、アタシのところに来てくれる。

そう信じよう。

信じて待とう。

 

一生懸命、普通を装って、不安に思う気持ちを隠してた。

 

 

ジャックがバーで働いている姿を見ながら、

ジャックが作ってくれたお酒を飲みながら、

ジャックの仕事が終わるのを待つ。

そんなアタシに、他のお客さんにはしない特別扱いをいつもしてくれる。

 

ほら。

ジャックはアタシを特別だと思ってくれてる。

アタシはやっぱりジャックと付き合ってるんだ。

大丈夫。

 

そう思って噛み締めてた。

 

 

アタシのお誕生日も、ジャックは仕事だったから

アタシはジャックのバーにいた。

 

ケーキを用意してくれてた。

アタシをイメージして作ったという新しいカクテルをプレゼントしてくれた。

そのカクテルの名前は、アタシの名前が付いてた。

 

 

ほら。

ジャックはアタシのことを想ってくれてる。

アタシはジャックと付き合ってるんだ。

大丈夫。

 

 

 

朝方のアタシの家に、ジャックがいる。

アタシと大運動会をする。

アタシと一緒に数時間だけど、同じベッドでジャックが寝てる。

 

ほら。

ジャックはアタシと一緒にいる。

やっぱりアタシはジャックと付き合ってるんだ。

大丈夫。

 

 

こんな風に自分に言い聞かせて、

奥さんの元へ帰っていく背中を見送るたびに込み上げる

不安と悲しさを抑え付けてた。

 

 

ある日。

ジャックが言った。

 

 

「アヤの誕生日、店でしかお祝いできなかったから、二人っきりでちゃんとお祝いしよう」

 

 

 

 

うぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!!!!

ほら!ほら!ほら!

やっぱりアタシはジャックと付き合ってるんだ!!!!

 

 

 

 

ジャックがアタシのために用意してくれたお誕生日プレゼントは。

アタシが大好きな遊園地。そこでのデート。

昼間に二人でお出かけするなんて、初めてだった。

 

こんなの、カップルなら普通のことなのに、

こんなことが、信じられないくらいに嬉しかった。

 

・・・・今思えば、この頃のアタシったら、

とことん、不倫女にありがちな、

幸せを感じるレベルが低くなってしまっていたのね。。。。

おーまいが。

 

 

11時に、水道橋駅で待ち合わせ。

行き先は後楽園だった。

 

こんな明るい昼間に、駅で待ち合わせするなんて初めて。

それだけでも、新鮮で嬉しい。

「普通」ができることが嬉しい。

 

 

その頃、巷ではTV番組で「未来日記」ってものが大流行中。

アタシも毎度ビデオ取って欠かさず観てたワ?

(↑ビデオってところに、すでに時代を感じる…笑)

 

そう、あのサザンの「TSUNAMI」やら、あの福山雅治の「桜坂」やらの

大ヒット曲が生まれた恋愛ドキュメンタリー番組よ?

知らない人はWikiとかググって見てちょーだい?

 

 

・・・。あ・・・。

今自分でもググって見たんだけど、

どうやらアタシの記憶はすでにちょっとズレてたみたい笑

ジャックとのこの出来事ったら、アタシが22、3歳の頃だと思ってたけど、

20歳、21歳なりたての頃だったーーーー!!!笑

2000年の頃の出来事だったのね。17年前でした。てへ。

 

 

ま、いーわ。話戻すけど、

その頃、後楽園では、その「未来日記」とのコラボ企画をやっていて。

番組で行われている、

「未来が記されてる日記に書かれている通りに行動しなければならない」というルールで遊園地内を回るというもの。

当時カップルに大人気だったワ。

 

 

アタシ、遊園地大好き。

アタシ、未来日記にハマってる。

 

この二つが掛け合わさって、アタシのテンションが上がらないワケが無い。

 

しかもそのカップルのためのイベントに、

ジャックがアタシを連れてきてくれたーーーーー!!!!

 

 

コレがジャックからアタシへのお誕生日プレゼント。

 

後楽園の未来日記には、ちゃんとハプニングも、イチャイチャする仕掛けも用意されていて、

参加したカップルはもれなく親密度アップーーーー。

 

 

 

もれなくアタシとジャックも

親密度アップーーーー。

 

 

 

嬉しくて楽しくて、あっという間に時間が過ぎていく。

気付いたらもう、16時になっていた。

 

 

あ。。。

いつもならもうジャックは家に帰る時間だ。。。

楽しい時間も、今日はココまでか。。。

 

 

そんなこと思ってたら、さっきまでキャッキャ♪キャッキャ♪してたのに、

急に大人しくなってた。

 

そんなアタシに気付いたジャックが

「アヤ?どうした?疲れちゃった?」

「ううん。大丈夫。もう16時過ぎちゃってる。帰る時間だよね?」

 

 

全然気にしてないよ〜って空気を一生懸命醸し出して、

笑顔なアタシ。

 

 

 

「今日は、アヤのお祝いだよ?」

「うん。ありがと!すっごい楽しかったー♪」

「おいおい笑 もう終わりなのー?」

「え?だって、もう帰る時間でしょ…?」

「今日は帰らないよ。ちなみに、仕事も今日は休み取ってある。」

「え・・・?じゃぁ・・・」

「今日はずーーーっとアヤと一緒にいるよ。今夜はアヤの家に泊まっていい?」

「ずっと一緒?明日まで?」

「そーだよ」

 

 

 

くぅぅぅぅーーーーはぁーーーー!!!

 

 

 

 

 

遊園地に連れてきてくれたことも、すっごく嬉しくて素敵なプレゼントだけど、

一日中、一晩中、ずっと一緒にいられるってことが、何より嬉しい!!!

 

 

 

もはやそれこそが、アタシにとっては

プレゼントだった。

(…安いオンナね。。。)

 

 

 

それから、アタシが住む街へ移動し、

ゴハンを食べに、お店に入った。

 

そこでも知らぬ間にケーキをオーダーしてくれていたようで、

店内が暗くなったと思ったら、ケーキが登場した。

 

 

なんて嬉しいの?!

なんて幸せなの?!

 

 

 

「あと、遅くなっちゃったけど、コレ。」

 

 

お誕生日プレゼントを用意してくれていた。

今日起こったこと、なんてことない「普通のデート」で十分にアタシは幸せなのに、
プレゼントまで用意してくれた!!!

 

くれたのは、GUCCIのクロスネックレスだった。

 

あ、そうそう。コレコレ。

 

 

しかも、コレが、二つあった。

 

 

「一個は、アヤの。もう一個は、俺が付ける。

 俺、仕事柄、リングだと仕事中は外さなきゃいけないけど、

 コレだったらずっと外さずに付けてられるから。初めてのお揃いだね。」

 

 

 

 

くぅぅぅぅーーーーはぁーーーー!!!

 

 

 

 

 

なんて嬉しいの?!

なんて幸せなの?!

お揃い!お揃いーーー!!

 

アタシも外さない!

ずっと付けとくーーーーーー!!!!

 

 

 

嬉しくてたまらない。

 

 

 

ほら!!!

やっぱりジャックはアタシを想ってくれてる!

やっぱりアタシはちゃんとジャックと付き合ってるんだぁぁぁぁぁぁぁ!!!

 

 

 

 

二人でワインを酌み交わしながら、

アタシは、サプライズ盛り沢山だった今日という日が、

どれだけ楽しくて嬉しかったかを

ジャックに話していた。

 

 

 

 

すると、ジャックが。

 

 

 

 

 

 

「あーーーーーーー!!!もう!!!」

 

 

突然大きな声を出した。

 

 

 

え・・・・?

なに?

 

 

アタシ、固まる。

 

 

 

 

 

「ど、どうしたの?」

「・・・うーーーん。あー。ごめん。つい。」

「え?つい、どーしたの?」

「いや、もう、ちょっと俺、耐えらんないわ」

「・・・何が・・・?」

 

 

 

「やっぱ俺、アヤが好き過ぎてたまんない。

 今日はアヤを喜ばせようって色々考えた日だったけど、

 なんだかんだ、一番楽しくて嬉しかったの、俺だわ」

 

「アタシだってすっごく楽しくて嬉しかったよ?」

 

「そう言って喜んでくれてるアヤも、

 楽しそうにはしゃいでるアヤも、

 全部全部好き。

 そういうアヤをずっと見てたい。

 ずっとアヤと一緒にいたい。

 今日、本当に改めてすっげーそう思った。」

 

「アタシもだよ笑」

 

「もう、今すぐにでも、離婚したい!

 おい!誰かココに離婚届持ってきてくれーーー!!!

 ついでに区役所、ココに来い!!!

 

 そんで、そのまま婚姻届も持ってこーーーい!!!

 俺はアヤと結婚して一生一緒にいたい!!!笑」

 

 

 

 

 

 

もう、嬉しい。

嬉しい以外、無い。

 

 

ほら。

やっぱりジャックはアタシのこと想ってくれてる。

アタシとジャックは、

大丈夫!!!!

 

 

 

 

ラブラブ感満載になったところで、

アタシたちは、アタシの家に向かって歩いていた。

 

途中でコンビニに寄った。

 

 

 

ジャックが化粧品が並ぶ棚の前で、

何かを探している。

 

 

「どーしたの?何探してるの?」

「うーん。やっぱコンビニじゃ売ってないや。」

「何が?」

 

 

 

 

その、ジャックが探していたモノは、

アタシも何度か、アタシの家にあったらいいのにな。っと思ったことのある代物だった。

 

 

 

 

「ねーアヤ、今度さ、アヤんちにアレ置いといてくんない?

 

 

 

 

 

 

 

ヴィダルのクレイワックス。

 

 

ーーーーーーーー続くーーーーーーーーー

 

更新するのに2週間近く時間が経ってしまっておりましたー。

なんせ徒然なるままに、気の赴くままに。なモンで。

ご容赦を。てへ。

 

 

んでもって、アタシったら

老いのせいか、記憶違いをしていたことに今回気付いてしまいました笑

 

不覚にも年齢詐称になってしまっていたワ?

私が思ってたより、1、2年ズレてた笑

ごめんなすってーーーー。

 

あ。。。

ってことはよ?

以前もちょろっと言ったけど、

ジャックったら、実は以前このブログの別の話の時にちょっと登場しているワケよ。

違う失敗ネタで。

その時の年齢も、ズレちゃうってことかー。

あーらら。

 

 

ま、いっか。

いつかひっそり直しとこ笑

 

 

またまた気付いたらとんでもなく長文になっているワ?

今日はこの辺でー。

 

ほいでは!!