前回のお話はコチラ 女の引き際。(15)

最初のお話はコチラ 女の引き際。①

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

ヴィダルサスーンのクレイワックスは入手できなかったけど、

それでもアタシの家に、ジャックが初めてちゃんとお泊まりする。

 

いつもは数時間の仮眠だけど、

今日は、午前中からずっと一緒。

このままずっと一緒にいられる。

嬉しくてたまらない。

 

 

24時間以上一緒に過ごせるのは初めてだった。

 

 

ま、アタシの家に泊まったからって、

何か特別なことがあるってワケじゃ無いけどもね?

 

泊まってやることっていっちゃー、アレしかないし。

 

あ。

強いて言うなら、アレかしら?

 

いつもアタシとジャックが執り行う大運動会は、

大人のの大運動会だったけれども、

 

 

 

 

 

この日はホントの

大人の夜の大運動会、

開催よ?

 

 

 

初ね。初。

 

 

最高の気分で、最高の快楽に溺れたあと、

二人でその余韻に浸りながら、イチャイチャしてた時に、

ジャックが言った。

 

「このまま本当にずっと一緒にいたいよ俺。

 仕事終わったらアヤんちに帰ってきて、

 アヤんちから仕事行って。

 二人が休みの日は二人で今日みたいに一緒に出かけて、

 ずっとイチャイチャしてたいなぁー。」

 

「アタシだってそーしたいよぉ」

 

「早く離婚するから、もう少し待っててね?」

 

「うん。待ってる。」

 

「離婚成立するまで、できるだけこんな風にアヤんち来るから。」

 

「仕事行く前一回家に帰るとか、しばらくこのまま大変だね笑」

 

「あはは。そーだねぇ。

 もう少しアヤんちが青山に近かったらいいんだけどねぇ笑

 ま、それは俺頑張るしかねーな笑」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ぽろん。あら。

目から鱗。

 

 

あ、そーか。

アタシの家が、ジャックが奥さんと暮らす家よりもっと、

青山に近かったら、ジャックはもっとアタシの家に来やすくなるじゃないの!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そーか。

アタシ、

引っ越せばイイんだ。

 

 

 

 

 

 

ほほーーー。

全然そんなこと思いつかなかった。

迂闊だったワ。

ジャックのつぶやきにより、

アタシはひっそりと心の中で決断したワよ?

 

 

 

そうだ

京都

行こう。

 

かつてのJR東海CMの名キャッチコピーのごとく、

 

 

そうだ

引っ越し

しよう。

 

 

てな感じで。

 

 

 

 

 

チャチャッと家探して引っ越しして、

ジャックを驚かせてやろう。

そう思ったので、アタシはこの決断をジャックにはあえて話すのをやめた。

 

 

その後、ヴィダルサスーンのクレイワックスも早急に入手し、アタシの家に常備!

今まで以上にジャックとアタシが一緒にいる時間は増えていっていたワ?

 

 

そして、もうじき8月になろうかという、7月の下旬のある日。

ジャックがアタシに聞いてきた。

 

 

「アヤさ、8月の14、15って仕事休み取れる?どっちかでも良いんだけど。」

「うーん、シフトの休み希望締切日過ぎちゃってるし、どーかなー?なんで?」

「うん、ちょっと。もしアヤがその日休めたら、イイなぁと思って。」

「なになに??何かあるの?♪」

「もし休みが取れたら、教えるよ笑」

 

 

聞きたい聞きたーーーい♪ってかなり粘ったんですけどもね?

ジャックはどーにもこーにもその時は教えてくれなかったワ?

 

 

 

 

 

気 に な っ て 

仕 方 が 無 い ワ ?

 

 

 

 

 

 

当時美容部員をしていたアタシ。

美容部員といえば、1ヶ月ごとのシフト制よ?

当時のアタシの職場は、月に9日間公休がもらえるんだけど、

その内の3日間は希望休(休み希望日って意味よ?)を出してOKだったワ。

そんでもって、アタシは8月の希望休に、「14日、15日」を出していなかったの。

そんでもって、その希望休の申請は締切日があるのよー。

そんでもって、この時すでに、その締切日を過ぎていたワケよ。

 

 

今からねじ込めるかな?!

いや、待てよ?

アタシとジャックの愛のパワーにより、希望休なんて出していなくったって

 

休み、取れてんじゃね?

 

 

 

愛のパワーにより。

絶大な、

愛のパワーにより。

 

 

そんな何の根拠もない漲る自信と、

たとえ休みが取れてなかったとしても、何とかねじ込んでやる!という、

揺るぎない決意と、

どうしても取れないなら、最悪、当日病欠してやろうかしら?くらいの

邪で不謹慎な企みとともに、

出勤してすぐに上司に確認しに行ったワ?

(とんでもない部下だと思うワ?)

 

 

「アタシ、8月のシフト、14、15あたりってどーなってます?!」

「シフト、まだ完成してないから見せられないよー」

「そこを何とか!!!!」

「んもー。仕方ないなぁ、、、特別だよ?みんなにまだ言っちゃダメだからね?」

「ハイ!誓います!」

「えーーーっとね、14、15、、、っと。。。」

(ドキドキドキドキ)

「あー、15が休みだね。」

 

 

 

 

 

 

 

 

はぁぁぁぁーーーーうっっ!!!

神様。

ありがとうございまっす!

 

 

愛のパワー、

っぱねーー。

 

 

 

お昼休憩に入り、速攻でジャックにメール!

『アタシ、来月の15日お休み取れてたよー♪

 14、15の連休じゃなかったけど。

 その日何があるのー??』

 

 

しばらくして、ジャックからの返信。

『お!良かった。じゃその日は空けといてね。

 14は仕事終わったら飲みに来る?』

 

 

 

 

モチの、ロンです。

 

 

 

 

ってゆーか!ってゆーか!

ナニよナニよ〜ぉ?!

その日に何があるのよ〜ぉ?!

そこが気になってるんだから〜ぁ♪

 

そこんとこ、もう一回突っ込んでみたけど、返事は

 

 

『その日までひみつ。』

 

 

 

その後も会う度に何度も何度も

「教えてよぉぉぉぉ!」ってねだって見るけど、

答えはいつも、「ひみつ。」

 

 

 

 

くぅぅぅぅ〜っ!!!

ジャックったら、

焦らすんだから〜ぁぁぁぁぁ!!!

 

 

ワクワクドキドキに悶絶しながら

アタシは約2週間を何とか生きながらえた。

 

 

 

 

そして。

ついに。とうとう。やってきた。

8月14日。

 

 

一体ジャックが言う「ひみつ」って何なのぉぉぉぉ!!

一体今日と明日、何が起こるっっていうのぉぉぉぉ!!!

一体どんな楽しみが待っているのぉぉぉぉ!!!!

 

 

 

完全に舞い上がっています。

 

 

 

 

アタシは仕事を終え、

いつものようにとりあえず友達とゴハンでも食べてからジャックの店に行こうと考えていた。

そして電車に乗っていた時

ジャックからメールが来た。

 

 

 

『今夜、来れそう?』

 

ええ。

全然来れそう。

行く気満々。

 

 

 

『何時頃来る?』

 

 

あら、珍しい。

行く時間を確認して来るだなんて?

 

『友達とゴハン食べてから行くから、0時過ぎくらいかなー。

 もっと遅いほうがいい??』

 

『0時かー。それでも良いけど、

 もっと早く来てくれると嬉しい。』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

これって、

ま さ か の ?

 

 

 

 

一分一秒でも?

一刻も早く?

愛しいお前に?

会いたい的な?!

 

 

 

 

 

 

 

行くし。行くし。

もう全然行くし。

何ならもう、このまま直行するし。

友達とのゴハンとか、全然キャンセルするし。

(ヒドイ!恋愛至上主義丸出し!)

 

 

 

んで、本当にアタシったら、友達とのゴハンの約束をキャンセルして、

そのままジャックの店に向かったワ?

 

その時キャンセルした友達は、

アタシとジャックの関係をよく知っていたし、

アタシがどれだけ8月14日&15日を楽しみに

この2週間を生きてきたのかもよーーーーく知っていたから、

笑いながら快諾をしてくれたワ?笑

 

 

 

スキップるんるんな気分で青山を歩き、

ジャックの店に到着。

 

アタシにしては珍しく、22時前にはバーに着いていたワ?

お店はお盆シーズンってこともあり、いつもの平日よりは空いてるけど、

それでもやっぱりお客さんはいる。

 

アタシにはね、特等席があるの。

カウンターの一番奥端から3番目。

 

この席は、ジャックの手が空いているときはもちろんなんだけど、

ジャックがシェイカー振ったり、アイスシェービングをするときに

必ず立つポジションの目の前。

 

手が空いているときは、お喋りできるし、

お酒のオーダーが入っていても、

それはそれでジャックのカッコいい仕事姿を目の前で堪能できるという

スペシャルシートなのでアル!

 

 

 

アタシはいつもの特等席にすわ・・・・

 

 

 

 

 

 

・・・ろうと思ってたのに、

なぜか、ジャックにいつもと違う席へと案内をされた。

 

 

 

いつも座るカウンターの、反対端。

つまりは、一番入り口に近い席。

 

 

珍しいな。。。

何で?

ま、いいけども。

 

 

 

いつもの席では無いけど、

いつもほど混んでいないから、ジャックもそこまで忙しくなく、

何やかんやアタシのところにちょいちょい来てくれて、話しながら飲んでいた。

 

 

 

1時間くらい飲んでいたんだけど、

アタシはさぁ、

もうさぁ、

限界だワよ?

 

 

 

 

ウ ズ ウ ズ の。

 

 

一体ジャックが言う「ひみつ」って何なのぉぉぉぉ!!

一体今日と明日、何が起こるっっていうのぉぉぉぉ!!!

一体どんな楽しみが待っているのぉぉぉぉ!!!!

 

ずっとウズウズしっぱなし。

 

 

 

だから、ジャックがまた近くに来たときに、

アタシ、いよいよ切り出したワ?

 

 

 

 

「ねージャック?今日?明日?何があるの??」

「あははは。そーだよねー。よく我慢したね笑 今日まで。エライ笑」

「我慢したよー。で?何があるの?ひみつってなぁに??」

「ちょっと待ってて?」

 

そー言ってジャックは、裏へと消えていった。

 

 

♪何だろ何だろーーー??♪

 

 

ワクワク。

ウズウズ。

ドキドキ。

 

 

 

 

ジャックはすぐに戻って来た。

そして、アタシの元へ来て、

アタシの手をそっと両手で握りしめてきた。

 

 

 

 

や、、やだぁ、、、

こ、、こんな、、

ほ、、ホラァ、、

お、お客さん、い、、いるよぉ、、、(照)

 

 

ってな感じで、一瞬にしてアタシ、照れモード。

 

 

 

 

っと思ったら。。。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

カサッ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アタシの手のひらの中に、何かがある。

アタシ、何かを握らされている。

 

 

?????

 

 

アタシが不思議そうな顔で、ジャックが握る、アタシの手を見つめていると、

ジャックは、照れ笑いを浮かべながら、

そっと手を離した。

 

 

 

 

「・・・?? え・・なに?これ?」

 

そう言いながら、アタシは手のひらを開いてみた。

折りたたまれた、紙がある。

紙にしては、ちょっと重め。

 

 

その折りたたまれた、紙も開いてみた。

開いていくと、紙には何かが書いてある。

ジャックの字と、手書きの地図みたいな。

 

また紙は開ききれていないので、さらに開いてみた。

紙の中に包まれていたのは、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

鍵。

 

 

アタシ、この鍵に見覚えがある。

鍵っていうか、この鍵に付いているキーホルダーに。

 

 

 

 

 

え・・・・?

コレって、アレ。。。??

 

 

「・・・ジャック、コレってさ?・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「それ、俺んちの鍵」

どーーーーーーーん。

 

 

 

 

ーーーーーーーー続くーーーーーーーーー

 

ふいー。

最近、週1ペースでしかアップができていないワね〜。

ま、仕方なーい。

 

そんなこともありますと、ご愛嬌ってことで。

 

 

今ねー、この「女の引き際。」は、そーね、

70%あたりまで来たワよ?

 

あと30%よ!!

さぁ、みんな!

頑張って!

ゴールまでもう少し!

ここまで来たんだから、諦めないで?!

 

残った力を振り絞って、

最後まで読んでいただければ此れ幸い!!笑

 

 

失敗続きの女にとって、

どういう時が「引き際」だったのか、一緒に笑ってやってちょーだい?

 

 

ちょうど梅雨も明けたことだし?

暑さ本番の、夏本番よ?

この、身の毛も弥立つ「女の引き際。」を知る時には、

ちょうど背筋がゾゾゾっと涼しくなるし?

エアコン要らずよ?

意外とタイミングが良いかもしれないワ?

 

エコよ。エコ。

 

ある意味、

嘗ての夏の風物詩であったホラー番組「あなたの知らない世界」ばりに、

アタシがここにしたためている「女の失敗学。」だって、

きっと「あなたの知らなかった世界」だと思うワ?

あ、「あなたが知りたくなかった世界」?だったかしら?ぎゃはは。

 

 

 

知ってしまったからには、後戻りはもう出来なくってよ?!

覚悟なさいよ?

 

ってことで、またまたー。

ほいでは!