去年の秋から
山小屋のデッキに
置かれたままだった。
ドア。
大工さんの足音は
まったく聞こえなかったけど
徐々に近づく冬の足音だけは
日増しに鮮明に聞こえてきた。
同居人は。
この頃から独りで黙々と
冬に向けて屋外キッチンを改造してゆく。
放置ドア写真左中央 (秋)。
壁つくって
棚つくって
窓いっぱいつけて。
床板を敷く作業まで。
本格的な
冬がくるまでに
できること全部やってくれた。
秋の冷たい北風ばかりか
雪がチラつくようになっても
これだけでだいぶ寒さを凌げた。
いくら感謝したって足りない。
放置ドア写真右下 (初冬)。
ドアの取り付けだけは
さすがに大工さんじゃないと。
そう言っていた同居人だったが。
そのうち。
やってやれないこともない。
ってなことを
口にするようになった。
私に言えることといえば。
壁も窓もあって
素敵な台所だから
ドアがなくても充分幸せ。
くらいのモノだ。
痩せ我慢じゃなくてほんとにそう思った。
放置ドア写真左奥 (真冬)。
この冬の寒さは容赦なかった。
あとちょっとで春だ。
春がきたらどんなに嬉しいだろうな。
と、思ってた。
アラほらサッサー