初めは、一部の人しか知らなかった私の事情も

月日が過ぎ、人の口から口へと、なんとなく

皆が知るところとなり

 

おまけに、手記を出したから

これで全員知っている・・みたいな状況になった。

 

それは想定内だし、自分から発信したということもあって

環境の変化、接しられ方が、微妙に変化するだろうことも予想していた。

 

仕事先で、あまり親しくなかった人から

とてもあたたかな言葉をかけられたり

胸が熱くなるひとことを、かけられることもあった。

 

そんななか

 

雑談の中で、自分の娘さんの話をされる人がいる。

もちろん、みなさん子供がいて、子供の話はよく出るし

それ自体はなんてことないのだけれど

私と二人きりの雑談のなかで、毎回ご自分の娘さんの話をされる人がいる。

 

はじめは適当に相槌をうっていたけれど

だんだん、腹が立ってきた。

もしかして、わざと言ってる?

私の事情知ってるよね。

何も、今更特別な配慮なんていらないし、

そんなことは望んでもいないけど

常識的に、私への接し方として

小さな遠慮はあるだろう。

 

けれどそんなことはおかまいなしに

ずっと娘さんの自慢や、自分たちのエピソードを

話すのを聴いていると、にわかに苦しくなって

我慢できなくなった。

 

もちろん、そんな個人の事情を聴かされたほうは

知りたくもなかったかもしれない。

気まずいなと、思ってるひともいるだろう。

 

配慮や遠慮をさせていることがあれば

それは心苦しいけれど、ささいな娘の雑談は

私も話せるようになってきたから

雑談のなかで感じる気持ち悪さはない。

 

それでも、やっぱり全面的に受け入れて、なんでもどうぞと

いうわけにはいかない。

そこまで我慢できない。

 

本当に人の感性って様々だと思う。

確かに私のような事情の者への接し方はめんどくさいだろう。

それはわかっているつもり。

だから接しられ方として、なるべく聞き流しているけれど

はたして

次も同じ場面になったら、私は何か言ってしまうだろうと思っている。