7/26 AM10:00

花火大会の街
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ブラネスを出港しました。
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風が弱いくせに今日も波はうねる。
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メインとジブを観音開きして、目指す目的地は28マイル先のバルセロナ。

この旅のゴール。

エンジンも止めて、3ノットで数時間、ゆっくり進むと見えてきた。
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きっと風が弱いのも、空が曇ってるのも、

私の寂しさを表現しているのでしょう。
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現地時間 7/26 PM18:00バルセロナ着!!
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ゴーーーーーール!!
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イスタンブールから始まったボスポラス海峡からの黒海。

日本船籍がボスポラス海峡を抜けたのも、

黒海に入ったのも史上初。

日本初でもあり、世界初でもありました。

後で聞いた話によると、黒海は情報が少なく、結構危険だったらしい。笑

そして、色鮮やかな真っ青の海が広がるエーゲ海。

そこに海から突然現れる岩や崖。

ギリシャ神話のイメージ通りの島々。

債務危機にも関わらず、ギリシャ人はとても親切でした。

そして、そこを抜けると遺跡の国、
イタリア。

シシリア島からサレルノへ向かう際に通ったメッシーナ海峡はカジキマグロ漁船の宝庫でした。

ヨットのような船体、マスト代わりの見張り台に人が乗り獲物を探す。

その船の先端は人が1人通れるぐらいの細さの板が10mほど伸びていており、そこで獲物を仕留める模様。

そして、地中海の宝石箱と言われるアマルフィ海岸、

亡命の為に作られた地下都市があると言われるローマ、そこから

フランス領のコルシカ島へ渡り、南仏プロバンスへ。

そこから、目的地バルセロナまでを足早に進み、

とうとうゴールのバルセロナ。

日々の出来事が非日常的で、たった数十日が一年ぐらいに感じました。

楽しい事もある分、夜のオーパイ故障事件や、高波強風等で怖い思いもしました。

地中海クルーズと言っても、豪華客船に程遠い36フィートのヨット。

料理も洗濯も掃除も全部、自分で行う。

スーパーを見つける事すら手探り。

客船とは違い、進路も自分達で進め、もちろん操舵も自分達。

都市ばかりでなく、時にはガイドブックに乗らないような、

よくわからない土地にも行く。笑
(それが逆に楽しかった。)


豪華客船に乗るならば、年老いてからがmuch better。

ヨットで海の荒波にのまれながらも必死で進む強さと、

どこの土地でも対応できる応用力を身につけ、

どこの民族とも仲良くなれるコミュニケーション力を高め、

好奇心を失わず、日々学ぶ。


学校でも、日本でも学べなかった、

大切な何かをこの旅で学んだ気がします。

人間としてすごく成長できたと思う。


だけどね、私の経験したこの旅は決して自慢できる事ではない。


だって世界にはもっともっとスゴイ人達がいるもん。

海賊の生息地、危険な紅海を突き進み世界一周を目指すも、残り60マイルで船が故障し沈没。しかし、無事に帰還した人。

親子で大西洋に挑むヨットは13歳の息子を連れてました。

2年間の休業中に世界の海を周ろうとしてるペア。

バカンスは自分のヨット作りに勤しむ夫婦。

世界航海中に妻が妊娠、出産、そしてそのまま航海中の家族。


そして会った事はないけど、世界初14歳にも関わらず1人で世界航海中のオランダ少女。



私が経験した数々はまだ、ほんの一部。

他の人達に比べたらスタート地点すら立ってない。

この旅が終わっても、できる限り航海したい。

そして、世界の海を周りたい。


あの時の感動をいつまでも忘れないままで。

そして、いつまでも新鮮な心を持っていたい。

私の冒険は終わらせません。

夢は冒険王。(ワンピース参照)

私は私にとってのワンピース(ひとつなぎの大秘宝)を見つけたい。です。

7.26 あやくま。

【続く】