テレビ情報誌で今期のドラマをチェックした時、絶対に見ようと思った3本のドラマの中の一本が「大病院占拠」だった。それなのに2話を見逃したのは主演が櫻井翔だったからに他ならない。
櫻井翔という人は、バラエティ番組においてはとても秀でた才能を持つ人だと思う。「THE夜会」では有吉の側で裏回しをしながらも自然体で佇み、アイドルでありながらもゲストを立て、出るときは出て引くときは引く、その匙加減がとても上手だと思う。「THE MUSIC DAY」での司会も堂々としていて、アナウンサー二人に引けを取らず華がある。そんな素晴らしい人物であるという事は国民が皆知っている。
だからこそだ。だからこそ「大病院占拠」の主演は櫻井翔じゃなかった。
バラエティに出ている普段の姿にちょっとメイクしただけでは、櫻井翔は拭えない。
私は昭和の時代の大御所俳優でも何でもないが、役者はバラエティに出てほしくないと常々思っている。演技を見ていても普段の姿がチラついて物語に入り込めないからだ。
10年以上前の話だが、岡田将生がバラエティ番組で映画の共演者に天然だとからかわれていて、この人演技は結構いいのに普段はアホっぽいなーと思っていた矢先に「リーガルハイ」で弁護士役をやった時もきつかった。
あともう一つ。ハングリーさが決定的に足りない。櫻井翔のお父様が官僚だったり、彼が慶應ボーイだったのは、これまた国民皆が知っている。そんな彼には「24」のジャックバウアーさながらの横暴な刑事は似合わない。同じタイプでいうと、小泉孝太郎もしかり。これはしょうがない事だ。自分の中に全くないハングリーな役をさせられているせいで、全ての動きが段取りで動いているようにしか見えない。役に突き動かされていないのだと思う。完全なるミスキャスト。櫻井翔にとってもドラマにとっても気の毒でしかない。
でもドラマ自体は面白かった(3話からだけど)。
ソニンの感情を押し殺したような演技が上手で惹きつけられた。
途中で村上淳が出てきたのが嬉しいハプニングでテンションが上がった。
「大豆田とわ子と三人の元夫」でオダギリジョーが登場した時ぐらいテンションが上がった。