先日、「発音の習得」が大事な理由として、誰にでも分かりやすい「スピーキング」について書きました(記事はこちら)が、発音は、リスニングにも影響します。
これも当たり前のことですが、正しい発音を習得していないと、
①音素(「a」「e」など、個々の音)レベルの発音が分からない。音素を聞き取れない。
②単語レベルの発音が分からない。単語を聞き取れない。
③文レベルの発音(単語同士がつながる場合など)が分からない。文の内容を聞き取れない。
という問題が生じます。
リスニングで、聞き取れない単語がひとつだけあった場合、前後の文脈から、その単語や意味を推測できる場合もあるし、聞き取れなかった単語を聞き返すこともできます。
しかし、聞き取れない単語が2つ、3つ、4つあったら、単語や意味を推測することもできなくなってしまうし、「理解する」ことを諦めてしまう人も多くなります。
先日の英語教師用セミナーでは、こんな例が報告されていました。
スペイン語を母国語とする英語学習者が、「Asia」という英語の発音がスペイン語の「Asia」(スペルは同じ)の発音とは違うためにまったく理解できず、文全体の意味が分からなくて困った、という話です。
同じような例は、カタカナが溢れている日本の英語学習者にも多くありそうです。
正しい発音の習得は、リスニングスキル向上のためにも必須なのです。そのためにも、フォニックスはとても有効です。
発音の話はまだまだ続きます。