こんにちは。
皮膚科医 山本綾子です。
寒い日が続きますね。
こんなに寒いと、冷えに弱いアトピー患者さんは、
悪化している方がいるかも・・・と、
少し心配にもなりますが、負けずに元気に行きましょうね！
今日は、「白色皮膚描記症
（はくしょくひふびょうきしょう）」という
アトピーに特徴的な現象を取り上げ、
アトピー治療のヒントを探って行きましょう。
とくに「顔やデコルテの湿疹を
なんとかして治したい！」という方に、
学ぶところは多いと思います。
さて、この「白色皮膚描記症」とは何なのか？
言葉にすると難しそうですが、
このような症状のことを指します。
「身体のある部分において、湿疹は無いけれども、
掻くというほど強いものではなくとも、
ちょっと触れただけで、その部分が白くなる」
こんな経験はありませんか？
実はこれ、お医者さんの教科書に、
「アトピーに特徴的な症状」と書かれています。
でも、なぜそんな現象になるかについて、
詳しく正確に記されているわけではありません。
患者さんによっては、
身体にはこの現象は無いのに、額や顔にだけある、
という方もいらっしゃるケースもありますね。
なかなか治しにくい症状かもしれませんが、
私の治療では、「なぜこの身体の場所に、
この白色皮膚描記症という現象が起きるか？」という、
根本治療に（元を断つために）欠かせない、この考えからスタートします。
もう既にご存知の患者さんも多くいらっしゃいますが、
この考え方は、私の提唱する「アトピー発症機序理論」
のベースでもありますね。
少し順番に考えてみましょうか。
例えば、身体にはこの現象はないのに、
額や顔だけある、という患者さんの場合は、
「なぜ顔だけなのか？」と考える必要があります。
また、たとえ、今は湿疹がなかったとしても、
この白色皮膚描記症という現象が起きる間は、
湿疹が発症し悪化するケースも多くあります。
この「白色皮膚描記症」は、
触ると白くなることが特徴ですが、
「患部の周りがもともと真っ赤である」
ことが大きなポイントになります。
「なぜ、もともと真っ赤だったのか？」
そこの大きな原因は「うっ血」が考えられます。
赤いとは血がたまっているということ。
では、どうやったら「うっ血」をなくせるか？
溜まった血をきちんと、全身に巡らせることが必要です。
そのためには、
『心臓からきちんと、
皮膚に血液を送り出して、皮膚へ栄養を届け,
その血液をしっかり心臓へ戻す』
ことが大切。
その後は、医師のアドバイスに従いながらその対処を行っていく。
原因を医学的見地から正しく見極め、
このように順序を正しく考えてゆくのが、
アトピーを完治させるための作戦ですね。
もっと詳しく知りたい方は、
過去に掲載した記事もお読みください。
きっとあなたの症状の改善に役に立ちますよ。
・なぜ湿疹は赤いのかという疑問から見えてくること
⇒ http://ameblo.jp/ayakoder/entry-11404042180.html
・うっ滞性皮膚炎という病気からアトピーの本態が見えてくる！
⇒ http://ameblo.jp/ayakoder/entry-11405594636.html
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