こんにちは。
目黒区東が丘
『山本ファミリア皮膚科 駒沢公園』
院長の 山本綾子です。
今日のお話は、
アトピーでのお困りごとの代表格
「乾燥=かさかさ」
についてです。
当院では、よく、
「かさかさが酷くて、保湿剤を塗っても塗っても
乾燥します」と受診されることがあります。
確かに、引っかき傷や湿疹がひどくないならば、
保湿剤を塗っていれば、
生活上は困らないかもしれません。
東洋医学では、
栄養素である血が足りない状態を
『血虚(けっきょ)』と言います。
皮膚の血が足りないとかさかさになります。
漢方では、血虚の場合は、
補血剤(=ほけつざい)という、
「血を補う」生薬(=しょうやく)を使います。
代表的なのは、
「ジオウ・トウキ・シャクヤク・センキュウ」で、
かさかさが強いときは、
これらの生薬が入った漢方を使うと、
改善することが多いです。
でも、そもそも、
どうして「そんなに乾燥が酷くなってしまう」のでしょう?
とくに高齢者でもない、
子供や若い人たちが、
どうしてそんなに乾燥する???
体質の一言で片付けてしまうのはおかしいと
思いませんか?
ここで、
『山本綾子のアトピー発症機序理論』の出番です。
血液を流すためには、
①「血液の材料が十分にあること(食事内容+きちんと食べたものが吸収できていること)」
②「血液を送り出す筋肉がしっかり働くこと(筋肉量が足りていること+筋肉が動くこと=運動)」
③「血液を流す血管の中がドロドロでないこと」
でしたね。
ここで、③番をよく見ると、
「血液を流す血管の中がドロドロ」=「瘀血(=おけつ)」
ですね!
そう!どこかで血液が滞ってしまうと、
必要な場所に流れなくなるんですね!
異常に乾燥するときは、ただ保湿剤を塗るだけではなく、
「どこかで血液の流れを邪魔する要因がないか」、チェックする
必要があります。
強い冷え?ガチガチな筋肉?ストレス?
強い乾燥を繰り返す場合は、保湿剤や漢方薬を使うだけでなく、
その背景に「瘀血(=おけつ)」がないか、
一緒に考えてみてくださいね。