それは、四月。春うららかな朝。銀ちゃん、こと坂田銀時は昨晩のバイト先「カマっ子倶楽部」での酒の飲み過ぎにより、

猛烈な二日酔い症状に見舞われていた。すなわち、「吐き気」、「頭痛」。といった症状である。神楽曰く。

「そんなん、自業自得ネ。反省するヨロシ銀ちゃん。」といつものごとく取り合ってくれなかった。新八に至っては・・・・・。

「そんなんで死なねーよ。仕事しろおっさん。」等と冷たいを通り越して「お前俺の事嫌いだろ。」と突っ込みを入れたくなる程の突き放しよう。そうは言っても、今日も依頼が入っているのは事実で。もう正直休みたいんだけど。なんて。

しかも、昨日の神楽情報ではここ数日の好天続きで、大川辺りの桜がちょうど見頃を迎えているらしい。

「こんな日に、仕事なんてやってられねーよなぁ・・。」なんて愚痴の一つも出たりするわけで。

「サボって花見いっちゃおーかな?」等と思っている所への、神楽のダメだし。

「銀ちゃぁん、お酒抜けたアルか?サボったりしたら・・・。どうなるか解ってるネ?」(ノ´▽`)ノ ⌒(呪)

「解ってますから!ちゃんと行きますんで勘弁して下さい(((( ;°Д°))))。」本当に呪いかけられそうだから。

「解ってるなら早く仕事先行くアル。私は先行ってるよ?」子供達には本当に敵わない、心からそう思う。

痛む頭を抱えつつも、愛バイクにエンジンをかける。そして本日の依頼先である、神社に向かう。

今日は「桜祭り」という祭りがあるのだが、人手が足りないと万事屋一同、駆り出されたのだ。

話は変わる。ココは帝都。太正14年、四月。真宮寺さくらは朝から機嫌が良かった。

恋人であり、上司でもある大神一郎が一年振りに帰って来ると昨日、支配人の米田一基に言われたからだ。

「ねーねーさくらぁ。お兄ちゃんいつ帰ってくるの?」

「今日のお昼頃にはもう帝劇に着いてるはずよ。」

「楽しみだねー。アイリスね、お兄ちゃんに早く会いたいなー。」大神を「お兄ちゃん」と呼んで慕うアイリス。彼女もまた、

大神の帰りを心待ちにしている一人だった。

「そうね。じゃあアイリス。あたし大神さんを迎えに行ってくるから・・・。後宜しくね。」

鼻歌を歌いながら大川の川辺を歩く。まさに「春爛漫」。

「大神さん・・。変わってないだろうな。」なんて思いながら歩いていると、向こうから一匹の白いネコが飛び出してきて。

危ないと思わず体を避けたら、足を滑らせてしまった。大川に落ちてしまったのだ。溺れると思った次の瞬間。

目を覚ました時、彼女は道に倒れていた。

「ぁ・・あら?あたし・・、確か大川に落ちて・・・。誰かが助けてくれたのかしら・・?」

「ぅぉーい・・。大丈夫か?いきなり空から落ちてきたと思ったら・・・。生きてるかお嬢。」今、なんと?空から?

「はい、大丈夫です。ご迷惑お掛けしました。あの、さっき仰った事・・・。もう一度言って下さいますか?」

「だからー。あんた空から落ちてきたんだよ。銀さん轢いちゃったかと思ってびっくりしたよ。大丈夫そうだな。

家解るか?なんだったら送ってやってもいい・・・と言いてぇケド、仕事行かなきゃなんだわ俺。

どっか怪我してたらここ来てくれればいいから。じゃぁ気をつけてな。」

「万事屋・・・。坂田・・・。銀時・・?」それはあまりにも綺麗な銀の髪で。思わず見惚れてしまった。

「はい、有り難うございます。えーと・・・。ココどこら辺かしら・・・。とりあえず、大川の傍って事は解るけど・・。

ああ、急がなきゃ。大神さん着いちゃう。」急いで駆け出したさくらの目に、ありえない景観が広がっていた。

いつもの景色とは全く違う景色だった。まるで、異国のような。そして、まるで空に届きそうな大きな建物。

かと思えば、日本的な建物も多く立ち並んでいた。

「ここ・・・。どこなのかしら・・・。帝都じゃないの?」さくらは右往左往してしまった。ココはどうみても、帝都ではないようだ。

「どうしよう・・・。もしかして、私迷子になっちゃったのかもしれない・・。とにかく、帝劇に電話を掛けなくちゃ。」

さくらは目に付いた建物に飛び込み、電話を借りる事にした。

そこには。「真撰組屯所」と書かれた札が掛かっていた・・・・。~続く~