1年半ほど前。

 

朝も昼も夜もなく

働いていた。

 

 

 

2020年6月。

 

自宅の一部を改装して、

自家培養酵母でつくるパン屋さんをオープンした。

 

 

「パン屋さんになりたい」

という自分自身の内側から湧き出る

小さな声に耳を澄ませて

 

夫の協力を得て、

子どもたちの理解を得て、

 

ひとつひとつ、作り上げた

小さな小さなパン屋さん。

 

 

「家族においしくて

安心して食べられるパンを

食べさせたい」

 

そんな思いで作り始め、

趣味で作り続けていた

自家培養酵母のパン。

 

パン屋さんという仕事は

右も左もわからないけど、

 

たくさんの人に「おいしい」と言ってもらえるのがうれしくて、

食べてもらえるのが嬉しくて。

 

何より夢だったパン屋さんになれたことがうれしくて

無我夢中で目の前のことをやり続けた。

 

 

 

 

 

2022年からは、潜在意識を使って現実を創造する、

マインドコーチ、ビジネスコンサルタントの仕事も

スタート。

 

 

パン屋さんを開業する前は、

記者や編集者として働き、

20年以上、人と対話し、文章にまとめる、

という仕事をしてきた。

 

 

また、整体師を志し、

人が本来の力を生かし切って、

幸せに豊かに暮らす手伝いをしたいと

思って、学び続けてきた。

 

 

点と点だったこれまでの学びがつながり、

面になり、広がっていく。

 

 

こういう形で人の役に立つことができるんだ、

人に喜んでもらうことができるんだと、

コーチ・コンサル業にも夢中になった。

 

 

 

 

パン屋さんもコーチ・コンサル業も

ありがたいことにずっとお客様がいてくださって、

 

毎日が

「好きなこと」

「やりたいこと」

に満たされていた。

 

 

ただし、睡眠時間は毎日2~3時間。

 

 

パンの仕事は、

生きもの、生ものを扱っているので、

生活リズムをパンに合わせないとならない。

 

 

仕込みから片付けまで、

すべて一人でやるので、

ほぼ寝ずにほぼ24時間たちっぱなし。

 

 

家族においしいパンを食べさせたくて

始めたはずのパン作りも

いつの間にか、家族のために

焼く気力も体力も残っておらず。

スーパーでパンを買うようになっていた。

 

 

「あれ、なんかおかしいかも。」

 

 

そんな違和感に気づきつつも、

 

「寝なければできるから」

 

「パン屋さんもやりたいから」

 

「全部自分が選んで、

やりたくてやってるから」

 

そんな言葉をつぶやきながら

自分の好きなことだけで、

毎日を満たしているつもりだった。

 

 

 

そんな日々の転機となったのがちょうど1年ほど前。

 

「あれ? 全然お金ない…」

 

朝も昼も夜もなく働き、

お財布の中身はおろか、

通帳の中身を確認する時間もない

日々を送っていたころ。

 

 

ふと通帳を確認すると、

想定していた以上にお金がない。

 

 

夫は毎日、ほぼ休みなく働いていて、

家計はすべて任されていた。

 

 

私は幼い子どもの世話に、

パン屋さん、

細々続けていたフリーライター、

コーチ・コンサル業、、、

ほとんど寝ずに働いている。

 

 

こんなに働いてるのに、

こんなに頑張ってるのに、、、

なんで?

 

 

これ以上、お金を稼ぐには、

もっと働かないといけないの???

 

 

…そんなの無理だ。

どうしたらいいか、もう全然わからない。

 

 

夫にも申し訳ない。

子供たちにも申し訳ない。

 

 

自分が自分に絶望した瞬間だった。

 

 

そんな自己否定の渦の中で、出会ったのが、
「自己受容」を深める、講座だった。

(山本芽生さん主宰『成幸脳波実践講座NEO』1期)


お金のことが学びたいんだけど、

 

「なんで自己受容?」

 

って自分に疑問を感じつつ、

でもなぜか迷いなく、講座を受けた。

 

 

その講座には、講師の方の個別コーチングがついていて、

たくさん話を聞いてもらった。

 

 

その中で言っていただき、

重く突き刺さったのは、

 

「働き過ぎだよ」

 

という言葉。

 

 

 

はい、自覚、してます。

 

だって、寝てないもん。

 

うん。

わかる。

 

うん。

でもでも、

 

いやいやいや、

 

いやいやいやいや、

 

だって、お金がないんだよ。

 

休んじゃダメじゃん?

 

働かなきゃだめじゃん?

 

 

そう思ったけど、

私は私に絶望して、

自分のやり方にまったく自信を失っていた。

 

 

だから、

 

そのとき一番身体を疲れさせていた

パン屋さんの仕事を

半分に減らすことにした。

 

 

 

すっごく怖かった。

 

 

だって、

 

「絶対にやめちゃいけない」

って思ってたから。

 

 

自分がやりたいっていって、

家まで改装して始めたのに。

 

 

旦那さんに

「本当にやるんだな」

って言われて、

「うん」って答えたのに。

 

 

パン屋さんをやるために、

フリーライターの仕事も辞めたのに。

 

 

お客様をがっかりさせるんじゃないか。

 

 

夫をがっかりさせるんじゃないか。

 

 

子どもたちががっかりするんじゃないか。

 

 

お父さんががっかりするんじゃないか。

 

 

わがままだ、続けられないやつだ、

根性ナシだと、思われるんじゃないか。

 

 

お金もさらになくなるんじゃないか。

 

 

そんな不安に押しつぶされそうになりながらも、

労働量を半分に減らした。

 

 

「パン屋さんの仕事はもう減らそう」

 

震えながら、怯えながら、

罪悪感につぶされそうになりながら、

そう決めたその月。

 

 

コーチ・コンサル業のお仕事が

急激に増えた。

 

 

パン屋さんの収入や

臨時収入も含めて、

初めて収入が7桁を超えた。

 

 

実際に労働量を減らした

その翌月も収入は7桁を超え、

その現象は3か月続き、

ときどき途切れながらも

今もずっと続いている。

 

 

 

 

 

あの頃の私へ。

 

自分がやると決めたからと言って、

弱音を吐いちゃいけない、

ってことはないんだよ。

 

 

あまりにあなたが辛かったら、

それはあなたがやることじゃない。

 

 

あなたがやめることで、

がっかりする人はいるかもしれない。

 

 

ばかにする人もいるかもしれない。

根性なしだ、やっぱりな、と笑う人も

いるかもしれない。

 

 

だけど、あなたが本当に大切に思い、

心から愛している人たちは、

 

 

あなたが辛いことをやめて

ゆっくり眠る生活を選ぶことを

決して責めることはない。

笑うこともない。

あなたのことを嫌いになることもない。

 

 

あなたが大切に思っている人は、

あなたが幸せでいることを

心から願ってくれているから。

 

 

あなたが

「絶対にやっちゃいけない」

「絶対にやめちゃいけない」

と思っているそれ。

 

 

ぎゅっと握りしめているそれ。

 

 

少しだけ、手を緩めてごらん。

 

 

大丈夫。

もっと暖かくて、もっと優しくて、

もっと幸せで豊かな世界が待ってるから。