妖共~Unearthiy Guys~

第一匹 悪鬼羅刹 4



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「そっかぁ~。そんなことがあったんだね…」

「…辛かったね。私に話してくれてありがとね」

「うん。出来る限りの事は勿論するよ」

「あぁ、もう。亜美ったらまたそうやってすぐ泣き出すー」

「ほら、ハンカチ。これで涙拭いて」

「…落ち着いた?」

「じゃあ話を元に戻そっか」

「そうだねー亜美にはとっておきの情報をあげる。まだ誰にも話してない情報だよ♪」

「良いのって…。当たり前でしょ!!だって亜美がまさかこっち系のことで私に相談してうれるとは思ってなかったもの!!私はりきっちゃうよ!」

「…亜美も聞いた事くらいはあるでしょ?」

「妖怪と人間の血が混ざり合った『混血』って奴」

「それとこれで何が関係あるかって?もぉ、亜美はせっかっちだなぁ。最後まで人の話を聞いてよね」

「私、その『混血』の人達が集まってるチャットを見つけたの」

「結構なセキュリティで入るのにすっごい苦労したんだぁ。そのサイトを見つけてから入るのに一ヶ月以上かかったんだよ?もぉー大変だった、大変だった」

「ごめん。話がずれたね。で、そこのチャットでさ。時々話題にあがってる店があってさ」

「うん、そうそう。『混血』の人が営業してるらしいよ?」

「その店ってのがさ、護衛っていうの?まぁ、人間界で言うボディーガードみたいな仕事を生業にしてるみたいでさぁー」

「妖怪は勿論、人間のお客様でも大歓迎!な~んて書いてあってさ」

「ちょっと私気になって色々と調べてみたら、結構そこ評判良くって」

「そこにいる人がかなり腕の立つ人みたいでね」

「ん?何が言いたいのって??多分今亜美が思ってることと一緒だと思うけどなー」

「ご名答♪そう、そこに行けばきっと亜美のこと守ってくれるよ!!」

「そんなに怖がった顔しないで~。大丈夫だって!妖怪って言ったって『混血』だよ!?」

「見た目は人間とほとんど大差ないから!!」

「取って食われるって…。亜美って本当面白いよねぇ~」

「私何回か『混血』と会ってるけど、全然そんなことないよ?」

「だから、心配し過ぎだってば!とりあえず、地図書くよ」

「おおざっぱな地図になるけど頑張ってたどり着いてね♪」

「ああ、そうだ。店の名前!その店の名前はねぇ~」



     〆〆〆〆〆〆〆〆〆〆〆〆〆〆〆

 『雷來組』(らいらいぐみ)と書かれた、おびただしい紙が散乱する部屋に亜美は居た。

「部屋、散らかっててごめんねぇ~」

 ミイはそう言いながら、軽く紙をどかし始める作業をする。

 ―さっきの応接間は一体何の為にあるんだ…。

 亜美は雷千との運命の再開(?)を果たしてから、ミイに連れられこの少し奥まった場所にある部屋に連れていかれた。

「でもここが一番涼しい部屋だからさぁ~」

 確かに部屋にはいたる所に様々な形をした窓が沢山あり、風通しはとても良かった。

 だがそのせいで床の上の紙達は、バタバタと大きな声をあげている。

 どうやらミイは、綺麗な部屋か、涼しい部屋とで考えると涼しい部屋を選ぶ『人』らしい。

 いや、『妖』らしい。

「あの…。ここは?」

「あ~ここはねぇ~」

「ああー!!俺の部屋がぁあー!!」

 まるでミイの言葉を遮る様に、部屋の入り口付近から悲痛な叫び声が聞こえてきた。

「ああ、ライ。ごっめ~ん。紙、邪魔だったから雷の部屋に放り込んじゃった☆」

 ミイは軽く舌を出し、上目遣いに雷千を見ながら言った。

「放り込んじゃった☆じゃねぇよ!!こんなモン自分で管理しやがれ!!」

 雷千は、軽く床の紙を足で払いのけると、その場に座り込んだ。

「まぁ、高田さんもそこら辺に軽く座って、座って。…部屋がどっかの誰かのせいで汚いけど」

「は、はぁ…」

 亜美は床が露になっているところを探し、そこに恐る恐る座った。

「さてと。じゃあ話を聞かせてもらおうかな」

 亜美が床に座ったのを見て、雷千は口を開いた。

「はい」

 亜美は幼馴染に紹介されてここに来た。

 つまりはこの『雷來舎』に依頼に来たのだ。

 彼女は胸に大きな穴がぽっかりと空いてしまっていたのだから…。

「今から大体二週間前くらいの事なんですけれど…。私の兄が失踪したんです」

「…」

「兄は…親に黙って姿を消すような人じゃないから、すぐに警察に連絡したんです。でも、まだ警察は兄の足取りすらも掴めていないんです…。それどころか…もう捜査を打ち切りにしようとまでっ!!」

 思わず瞳から零れ落ちた涙を隠すために、亜美は顔を手で覆いながら話し続けた。

「それからなんです。私が変な物を見るようになったのは。私の目の前にいつも突然現れてッ!!」

 頭にその物の映像が浮かんだのか、亜美は瞳を大きくし、体をガクガクと震わせ始めた。

 そんな亜美の背中をミイは無言でそっとさすった。

 温かな手の温もりが亜美の体にじんわりと染み渡った。

 ―今の彼女じゃあまともに話せそうもねぇな…。

 雷千は腕を組み、彼女が落ち着くようになるまで一言も声を発さなかった。

 しばらくの沈黙―

 風に揺られ、紙が一枚部屋の中を舞っていった。


「…すいませんでした」

 亜美は自分の作り出した沈黙を自ら破り出た。

「いや、構わねぇ。続けれそうか?」

「はい」

 力強く亜美は頷いた。

「ん。じゃあ続けてくれ」

「はい。私が見るのは…消えたはずの兄なんです」

 雷千とミイが同時にピクリと反応する。

「…それは、幽霊とかの類じゃあねぇんだよな?」

「私も最初はそう思っていたんです。…認めたくはなかったですけど」

 亜美は節目がちに言う。

「思っていたってことは…そうじゃなかったってことなんだよねぇ?」

「はい…。これは私と私の友人の考えでしかないですけど…」

 亜美はそこで一旦言葉を切ると、唇をぎゅっと引き締めた。

 まるでその先を言うのを恐れているかのように…。

「どんな…考えなんだ?」

 雷千は亜美に先を促す。

 言わなければ伝わらない。そう言いたげな目を亜美に向けながら。

 亜美はずっと目線を下に向けていたが、やがてぽつりぽつと話し始めた。

「…兄は…お兄ちゃんは…妖怪にきっとなってるんです…」

「!?」

 亜美は手をぎゅっと握り締めると、小さく泣き始める。

 その声も徐々に大きくなり、最終的にはミイの腕の中で泣き崩れた。

 散らかった部屋の中には亜美の悲痛な声と紙のざわめきが響き渡っていた。




∞あとがき∞

 こんにちはor初めまして!!雷武です☆

 相変わらず月曜更新出来てますよ!!これも皆様のおかげです!!有難う御座います!!(土下座)

 今回はシリアスチックな部分が後半続いていて、書いててしんどかったです…。この話も、あまりちゃんとチェックしてないまま更新しているので、時々文章訂正していくかもしれません。ご了承ください。何分今日が、月曜日だということをすっかり忘れていたものですからww(←言い訳モードON)

 では、ここからはお礼タイムです☆ここで読んで下さった方、毎回毎回読んで下さっている皆様、コメントを書いて下さった皆様、そしてこの小説を書いている時に、五月蝿いくらいメールで忍者忍者と騒ぎ立てていた私の某友人に…本当に有難う御座いました!!(最後のは言ってみたかっただけですww)

 次回も宜しくお願いしまぁ~す♪(次回は何を更新するかはまだ未定です)


∴余談∴

 小説の感想、アドバイス等ありましたらコメント宜しくお願いします☆

 その他にもキャラへの質問も待ってます!!

※訂正しました。(9.13)