二次創作Ⅴ(9) | ~トーラムメモ(オルクス兼)~

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【注意】
・主にシナリオの感想・考察・NPCまとめになるため、倒し方とかの攻略系は有りませぬm(_ _)m

すらまっぱぎー…やかんです(^^ゞ

ラカウ平野を訪れたアルク。
その先に待ち受けているのは…

今回も安定の妄想でゆきます(^^ゞ

アオ「開幕します(*´-`)」

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第9話〈悲鳴〉

門の外に出た途端、さわやかな風がアルクを包み込んだ。
ふわっとしたやさしい風は、かすかにラカウ平野の草原のかおりがする。

アルク「広い…もんだな。」

街の中から見ていたものより何倍もの広い空に、アルクは思わずため息をついた。

そのまま通商路に沿ってゆっくりと歩を進める。

やがて程よい大きさの岩を見つけると、そこに腰を掛けた。
椅子のときとは違ってゴツゴツとした感触だ。

アルク(そういえば、ここに来るのは父さんの狩りに付き合って以来だな…)

アルクの父親がまだ役人では無かった頃。
幼かったアルクは父親の狩りについていった事がある。
しかしその後父親は役人になり、狩りに行くことも無くなった。

アルク(あの時は弓の基本技パワーシュートを教えてもらったっけな。
結局一度も成功しなかったけど…)

アルクは、平野をのそのそと歩く小動物に向かって弓を放つ仕草をする。

思えばあの時が一番楽しかった。
父さんは役人になってから一切遊ばなくなった。
どこぞの偉そうな役人一家と違って、父さんは真面目な仕事人だから仕方ないのかもしれないけど。

それでも今は父さんといると息苦しくなる。
俺の夢を認めようとしないで、役人の道を強制させようとする。
周りも俺には役人になって欲しいのか、俺が自分の夢の話をするとしかめ面をするようになった。

いつの間にか、俺は自分の夢を言うのも誰かの夢について聞くことも避けるようになっていた。

だから俺はイリスが嫌いだったんだ。
彼女は誰に何を言われようと自分の夢を語るのを諦めようとしなかった。
それは俺に出来なかった事。

俺は…自分の夢を否定される事の辛さを知っていたはずなのに。
なのに俺はイリスに夢を諦めさせようとしていた。

――まるで父さんと同じじゃないか!

アルクは顔を隠すようにうずくまる。

しかし、その直後。

「きゃぁぁああっ!」

何処からか甲高い悲鳴が聞こえてきた。
アルクはバッと顔を上げる。

アルク「な、何だ今のは…!?近いぞ!」

誰かが魔物に襲われているのか!?

そう感じたアルクは岩から飛び降りると、声のした方へと駆け出した。

**********

ラカウ平野の西側――

アルクは岩影に隠れて警戒しながら声の主を探す。

アルク(俺は何やってるんだ…たとえ行ったとしても、俺が助けられるわけ無いじゃないか?
こういうのはストレイエの冒険者とかに任せた方が…)

仮に襲われているのが冒険者の方だとしたら。アルクが行ったところで何も解決しそうにない。
しかし、万が一に救援する傭兵や冒険者が近くにいない場合もある。

その時。

「誰かっ…助…けて…」

女性の声だ。
しかも近い。

アルク「この向こうかっ!?」

アルクは声がした方をのぞきこみ、

絶句した。


そこにいたのは今にも襲いかからんとする巨大な魔物と――



――地面に倒れ込む、イリスだった。

To be continued...
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ラカウ平野にいる巨大な魔物と、絶体絶命のイリス。
アルクはどうするのでしょうか…

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