二次創作Ⅴ(4) | ~トーラムメモ(オルクス兼)~

~トーラムメモ(オルクス兼)~

【注意】
・主にシナリオの感想・考察・NPCまとめになるため、倒し方とかの攻略系は有りませぬm(_ _)m

すらまっぱぎー…やかんです(^^ゞ

本領発揮するために服を脱いだアルク。
無事に護衛の依頼を達成することが出来るのでしょうか?

やかん「それでは安定の妄想で開幕です(^^ゞ」

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第4話〈実力〉

上の鎧を脱ぎ捨てたアルクは、地面に置いていた弓を再び手に取って構えた。

アルク「シロ!アカの回復を頼めるか?」

シロ「えっ、うん。ブレス!」

ブレスとは、味方全体の体力を持続回復させる魔法だ。アカの負ったダメージが徐々に癒されていく。
と、その時。
突然、ゴブリンアニキからの凄まじい覇気が一帯を覆った。

クロ「な、何だ?ここまで変な気配が…」

覇気は向こうで戦っているクロ達にまで届いているようだ。
すると、ゴブリンアニキは息を大きく吸い込み始めた。

アルク(そう言えば、前にゴブリンアニキと戦った冒険者が言ってたっけ…気絶するほどの雄叫びを上げるって――)

アルクは素早く弓をゴブリンアニキに向けた。

アルク「あいつの攻撃は必ず止める!
一気に攻めるぞ!」

アカ「おう…信じるで。」

回復したアカは静かに返事をすると、両手剣を構えてゴブリンアニキへと駆けていく。
ゴブリンアニキが口を開ける。

アルク「させない!パワーシュート!」

バシッ!

強く放った矢は真っ直ぐ飛んでいき、ゴブリンアニキに直撃した。
高い衝撃力でゴブリンアニキは転倒する。
その直後、アカの強いひと振りはゴブリンアニキをとらえ、

アカ「うおおおおっ」

という叫び声と共に遥か遠くへ吹き飛ばした。

クロ「アルク、こっちも一段落したぞ。」

武器を収めたクロとシロが戻ってきた。
どうやら取り巻きのゴブリン達は、吹き飛ばされたゴブリンアニキを案じてそちらの方に向かったようだ。

アルク「よし、また復活して襲ってくる前にルージオ跡地まで逃げよう。」

アルク達は、急ぎ足でスードル崖廊をあとにした。

**********

ルージオ跡地。
数年前まではルージオの街として多くの冒険者が行き交っていたが、謎の竜の襲撃によって現在は見るも無惨な姿になっている。
避難していた街の住人によって少しずつ復興が進んでいるものの、街の姿はあまり改善されていない。

ルージオ跡地にたどり着いたアルク達は、木の椅子に腰を掛けて息をついた。

イリス「皆さん、お疲れ様です。無事にルージオ跡地にたどり着けたのも、皆さんのおかげです。
それと…格好良かったですよ、アルク。」

イリスはアルクを見つめる。
アルクの上半身は裸のままだ。
急いでいたので、鎧を回収する時間が無かったのだ。

アルク「あ、いやこの姿は別にしゅ…趣味とかでは」

イリス「露出狂なんでしょ?知ってるわよ、それくらい。」

アルク「え!?えっ、え…」

ニコニコしてアルクの腹筋を見つめるイリス。
その隣では、申し訳なさそうな表情を浮かべたヴェルトが手を合わせてこちらを向いていた。

――まさか。

イリス「ヴェルトさんはギルドの会計係だからね。報告とかで時々会ってるのよ。
その度に、アルクの成長をいつも嬉しそうに話してくれてね…
それに街でも結構有名よ?あなたが露出狂だってこと。ヴェルトから聞かなくても耳に入ってくるわ。」

確かに、毎日のように街で露出狂が闊歩していれば知らない人はいないだろう。
アルクは手で顔を隠しながらその場にうずくまった。
「穴があるなら入りたい」
そう言っているようだ。

イリス「他にも色々とヴェルトから聞いてるわよ。
あんな軟弱で堅物だったアルクとは思えないくらい頼もしくなったじゃない。」

シロ「へぇ、軟弱で堅物ねぇ~。
ね、イリスさん。アルクの昔ってどんなだったか教えてくれない!?」

シロは妙にキラキラした目でイリスに詰め寄る。

クロ(この顔は…昔話をネタにいじり倒そうとしてるな…)

その場の誰もがシロの思惑を悟った。
だが、誰も留めはしない。
ただ一人を除いては。

アルク「イリス話すなよ!?これ以上の黒歴史は開拓しないでくれーっ!」

うずくまったままアルクは悲愴な声を上げる。
しかし哀れかな、その様子を見たイリスに何かの火が灯ったのか、

イリス「分かった!じゃあ、これからアルクの昔話を始めるわよー!」

という張り切った声が、ルージオ跡地に響いた。

To be continued...
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何とかルージオ跡地にたどり着けた一行。
そしてアルクの懇願も虚しく、イリスはアルクの黒歴史を語り出す…

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