Fリーグへの誘導は効果的にできたのか? | 杉浦文哉オフィシャルブログ「スポーツライターは現場でしょ!?」Powered by Ameba

Fリーグへの誘導は効果的にできたのか?

フットサルW杯はブラジルの連覇で幕を閉じました。スペインとの決勝戦はシンプルながらも精度の高いプレーが連続し、攻守の切り替えも速く、一瞬の隙が勝負を分けた試合でした。

日本でもカズ選手の代表入りがきっかけで、予選を突破したこともあり非常に注目されました。
多くの選手、関係者が「フットサルの発展のためにはこれからが重要!」と思ってるでしょう。
フットサルの活性化のためには、やはりFリーグの発展は欠かせません。
Fリーグの観客動員数を増やすために今回のW杯は絶好の機会だったのは想像つくでしょう。では、どれくらいの機会だったのでしょうか?
「フットサル」というキーワードはここ8年でもっとも多く検索されており、「フットサル日本代表」で調べると、過去最大です。
おそらく、フットサルを知っていても日本代表のことを知らなかった人や改めて関心を持った人が今までにないくらい増えたことが推測できます。

それに対して、「Fリーグ」の検索頻度は過去とあまり変わりなく、前述の2つのキーワードから発展してFリーグまでユーザーは検索していない事が伺えます。
また、「フットサル」や「フットサル日本代表」の検索結果を見てみると、JFAやFリーグのオフィシャルサイト、Youtubeが上位に表示されていますが、フットサルに関心を持ち始めた人のために、Fリーグの魅力が伝わるサイトへの誘導が必要だったでしょう。

たとえば、今回のW杯で活躍した「星翔太」や「逸見勝利ラファエル」などの検索数は急上昇しています。そのほか、Fリーグで活躍する選手のFリーグの試合の動画集でも作っておけば、フットサルからフットサル日本代表、選手、そしてFリーグに着地させることができたでしょう。

ポルトガル代表のリカルジーニョの検索頻度も急増していましたが、彼の検索結果では動画が上位に来ているので、リカルジーニョの凄さを理解してもらえたはずです。
欲をいえば、名古屋オーシャンズのサイト内に誘導できれば、動画も見れて他のページ(チケット購入ページ)へ遷移させてFリーグへの関心度を高められたかもしれません。

これらの事から、代表や選手が頑張って注目はされたものの、Fリーグに来る人はとても少ないのではと予測できます。

動画の作成や検索広告の出稿など含めても数十万円程度の予算で十分可能でしょう。
動画の作成はコンテストでもやれば、それがメディアに取り上げられてさらに注目を集めたかもしれません。
そこまで凝ったことをしなくても、Fリーグの感想を募集してFリーグの面白さを第三者の意見で広めても良かったでしょう。
今回はネットだけの話ですが、実世界においても似たようなことがあるはずです。

日本フットサル界において選手が上手くなることや代表の活躍はもちろん重要で、ミゲル代表監督が言うように小学校の体育に取り入れられる事も重要です。
「強ければ観客は増える」、「TVに取り上げられれば観客は集まる」というのは誤りで、「フットサル」が人の頭の中から消えてしまっては、すべて水の泡となってしまいます。
そうならないためにも人の心を「Fリーグ」がつかまなければなりません。
つかむためにもまずは引き込まなければ。




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喜多あおい
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